論文「費用対満足度の風俗科学への導入について」
by 元店長氏
1.緒言
著者は先に「ソープランドとヘルスにおける同価格帯での満足度に関する一考察」を提示し、きわめて定性的な指標であるが費用対満足度において発射係数が同一である店舗においてヘルスの優位性を論じた。この論点に関し、サブちゃん氏による「費用対満足効果分析に対する補正係数の導入」(以後、サブちゃん氏論文)が提起された。
そこで、本論文では、著者による先提示の論文を再考し、新たにその妥当性と今後の検討課題を総括する。
2.発射係数について
サブちゃん氏論文において、発射係数と燃費との関係の妥当性が論じられている。著者は発射係数を、「価格/時間」にて定義したがこれは妥当と考える。なぜなら発射係数には、満足度は寄与しないからである。サブちゃん氏論文においては、軽自動車と大型サルーンを例に挙げ発射係数に懸念を示されているが、著者の発射係数は飽くまでも「価格/時間」であり、ここに満足度は含まれない。サブちゃん氏が定義する発射係数には満足度が含まれているものと思われる。このことは、著者論文中の、『コストパフォーマンスにおいては、自動車の「燃費」と同義である「発射係数」(料金/時間による比較)によりある程度の推測は可能であったが、それと満足度とは必ずしも比例関係に無い。』で表明済みである。
そもそも、サブちゃん氏論文で明示されているとおり、異業種を評価する場合、多数の問題点が存在することは否めない。しかしながら、著者は先提示論文によってM氏による「セーラー係数」に着目し、「限られた金額」で満足度を評価することを目的とした。
このため、実験には無作為抽出により発射係数が同一である店舗を抽出した。これにより異業種であっても、「限られた金額(サラリーマンが風俗に費やすことのできる金額。セーラー係数から考慮)」という観点に着目すれば費用(cost)において同一の同じ土台での考察が可能であると仮定した。サブちゃん氏の「軽自動車と大型サルーン」による満足度の着眼ではcostが同一ではなくなり、著者の論点とは大きくかけ離れる。
このことより、サブちゃん氏論文中の発射係数の懸念が明らかとなる。実験により抽出した店舗はヘルスおよびソープともに200円/分である。サブちゃん氏論文において発射係数に関する補正係数の導入が提案されているが、その係数を導入する時点で「同一価格帯」の考察が不能になる。よって、著者による先考察においては補正係数は不要と思われる。一方、精度の高いS/Cの考察を実施する場合、つまりcostが異なる異業種を比較する場合、サブちゃん氏理論は非常に有用となる。S/Cを論じる場合costの差違を考慮しなかった著者論文は「同一価格帯」では定性的ながらも有用であるが、サブちゃん氏指摘のようにcostを考慮しS/Cを論じることは全般的な満足度の評価には必要である。しかしながら、著者は「同一価格帯」でソープとヘルスを評価したことを付記したい。
3.サービス定数について
サービス定数について、サブちゃん氏はとらばー湯した姫の実例を挙げているが、そもそも発射係数がヘルスと同一のソープランドにおいてこれらは評価の対象となり得ない。吉原の高級店においては総額6-8万円の店舗が存在するが、それら店舗の利用者は常に「自らの自腹」を支払う強者でなく「領収書」という日本経済を象徴する諸悪利用者によるものが多い。そもそも、ヘルスと同一の発射係数のソープ店舗は非常に少ないが、それら店舗こそが「自らの自腹」をきって、臨むサラリーマン達の「非日常的体験」の場たるものだ。著者の論点はここにある。タバコや酒を断ち折角得た「へそくり」でサブちゃん氏論文の「非日常的体験」を得ようと街に繰り出す。そのへそくりつまりcostは変わることは無い。なぜなら所有する金額は強盗でもしない限り変化が無いからだ。「同一価格帯」で「やれる=本番、やれない=お口」この切実な問題を論じるために先論文を提示した。この点から、サブちゃん氏のサービス定数の補正も不要と思われる。
.総括
「最終目的=挿入」では無いことはサブちゃん氏論文より明白です。しかしながら、限られたcostにおいて、風俗を満喫するために先著者論文は有用であると思われる。
しかしながら、総じて「風俗」というものの満足度を評価するにはサブちゃん氏が提起する詳細なS/Cを論じる必要が不可欠である。
よって、先著者提示論文は飽くまでも「同一価格帯」で評価したものであり、今後は、costが異なる異業種についてS/Cを論ずることが必要と思われる。
風俗産業・経済研究室 主任研究員 元店長