(a)会員券(もしくは女の子の名刺等)そのものが割引券として機能する会員券型
(b)スタンプ等を押して、利用回数に応じて割引券として機能する継続利用促進型
(c)時間内に三回発射したら次回は無料、等の報奨型
(d)風俗嬢が、次回にも指名してもらえるようオプション料金を取らずに過剰サービスをする、たなぼた型
(e)駅前で、ティッシュ等と一緒に配布するティッシュ型
(f)風俗割引ステーションで配布するステーション型
(g)風俗雑誌の綴じ込みにある雑誌型
(h)インターネットのホームページ上にあるインターネット型(プリントアウトして使用)
(i)「×××××××(キーワード)」を店の受付で言う合い言葉型
このうち、反復利用率を高めるための(a)〜(c)および、ほとんど市場に流通していない(d)については、ここでは議論せず、新規市場の開拓のために一般的に用いられる(e)〜(i)に限定して考察してみたい。
(1) 「少ない小遣いで遊ぶ回数を増やすには、割引券の利用は不可欠」…85%
7,000円のピンサロが6,000円に、場合によっては5,000円にもなるというのは、影響として大きい。割引が小さくても、なんとなく得した気分になると、その後のプレイに精神的にもよい影響を及ぼすようである。
(2) 「割引券を出しているところは、優良店という印象があるので試しに行ってみても良いかなという気になる」…62%
これが真実かどうかは不明だが、このような印象を与えているというのは非常に重要である。
(3) 「割引券を使うとその浮いた分で指名したりオプションをつけたりしてリッチに遊べる」…41%
顧客により良い(ワンランク上の)サービスを提供することは、サービスに対する評価を高め、結果としてシェアの拡大、収益増に貢献する。
(4) 「割引券を持っているとお店の電話番号をメモする必要がない」…35%
このコメントは、単なるものぐさ者の意見と聞き流すべきではないだろう。これは、割引券が宣伝媒体として重要な効果を持っていることを示している。ピンサロやフリー好きの風俗人を除いて、事前の電話予約は必須である。特にイメクラ等マンションでの営業を行っている場合、場所を確認しないとお店にもたどり着けない。
これらの調査結果は、経営者にとって、大変示唆に富んだものである。割引券の導入は、認知度・イメージの向上という点では大きなプラスとなる。また、単金アップの効果もあり、結果的にシェアの拡大、収益増に貢献することを示している。
まとめると、割引券の導入は、トライアル効果をもたらし売り上げ増に大きく貢献する。それと同時に、導入当初は固定費を押し上げ、利益率も下げる(@)が、浸透するにしたがって、オプション・指名拡大効果による利益率の拡大(A)をもたらす(図1参照)、と言えるであろう。
図1:割引券導入による損益分岐点の推移
図2:効果的な割引券の一例