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「風俗産業におけるマーケティングミックス」

ピンサロ研究会
Pink salon rearchers labo.

1.はじめに


 近年、風俗産業を対象とした研究論文が数多く発表されている。これらの研究成果のなかには机上の空論にとどまらず、現実の風俗産業の構造を十分に説明できるものも多く含まれている。風俗産業という未知の領域が確実に開拓されてきていると言えよう。
 このようにかなりの部分が明らかになってきた風俗産業ではあるが、現在でも未開の領域が残っている。それは、サービスを提供する立場である風俗店から見た分析である。そこで本論分では、風俗店経営の視点から風俗産業を分析するための枠組みを提供することを試みる。

2.風俗産業とマーケティング


 コトラーは「製品やサービスを購入している、あるいは購入する見込みのある全ての個人及び組織体の集合」を「市場」と定義している。この定義に照らしあわせば、サービスを提供する風俗店とそれに対し対価を支払う顧客が市場を形成していることは明らかであろう。
 市場内に複数のプレーヤーが存在する場合には、市場に対する効果的な商品(財/サービス)の提供方法の考案、すなわちマーケティングや戦略と呼ばれるものが必ず存在する。このことから、風俗産業においてもマーケティングが存在し、またより高い成果を得られる戦略が必要とされていることは明らかであろう。

3.マーケティング4P


 風俗産業で繁栄を続けてゆくためにはどのようなマーケティング戦略が有効であろうか。実は確実に勝利を得るられるような戦略は存在しない。それは市場動向すなわち顧客のニーズが時々刻々と変化するからである。現在絶大な人気を誇るイメクラも、数年後には別の風俗の台頭によって消えてなくなる可能性もある。
 このように経営者は常に市場動向を注視し、時代に合った戦略を考案しなければならないのである。この際に有効になるのが、マーケティング4Pあるいはマーケティングミックスと呼ばれるマーケティングの4大要素である。

 マーケティング4P
  Products
  Price
  Place
  Promortion

 すなわち、どんな商品/サービス(Products)を、いくら(Price)で、どのような販売経路/拠点(Place)を用いて、どのような販売促進活動(Promotion)で提供するかを分析するのである。

4.風俗マーケティング4P


 さて、先に挙げたマーケティング4Pは戦略決定の際の強力な武器となるが、どの産業でも利用できるように汎化されており、実際の適応においては個々にカスタマイズする必要がある。そこで、筆者は以下の風俗マーケティング4Pを考案した。

 風俗マーケティング4P
  Play
  Price
  Place
  Proportion

 すなわち風俗店経営者はどの地域(Place)で、どんな女の子(Proportion)に、いくら(Price)で、どのようなプレイ(Play)をさせるかを的確に決定する必要があるのである。

 例えば以下のような戦略が考えられよう。

 case-A) 3件となりに新しく似たようなピンサロ店ができ、女の子の質もサービスも変わらない

   > 価格(price)に差をつける。

 case-B) イメクラ激戦区にイメクラを出店したが、思うように業績が伸びない

   > ピンサロ店に切り替える(Play)

5.考察


 大競争の時代を迎え、風俗産業内の競争もいっそうの激化が予想される。上記4つの要素を的確に設定することが生き残りの必須条件となるのではなかろうか。またそれぞれの要素を試験的に変動させ、顧客の反応を見るテストマーケティングや、顧客の欲望を掘り起こすような新規サービスのR&D(研究開発)も重要な課題となってくるであろう。