風俗愛好者のための法律講座

「風俗関連諸法(改正風営法)」 by KEN氏


4 規制及び遵守事項等(第3章,第4章)

 本法の核心部分,旧法では対応できなかった部分も現状に応じ,また,将来へ対応するため,改正により更に詳細に規定されている。

◎風俗営業に関するもの(第3章)

 ○遵守事項

  
・店舗の構造・設備の維持に務める(第12条)
  
・営業時間は日出時から午前零時(ただし都道府県の条例で定める地域内に限り午前1時)までとする。また必要があるときは,都道府県は,条例により地域を定めて営業時間を制限できる(第13条)
  
・店舗内の照度を国家公安委員会規則で定める数値以下にしてはならない(第14条)
  
・都道府県の条例で定める数値以上の騒音・振動を生じさせてはならない(第15条)
  
・周辺の風俗環境を害するおそれのある方法で,広告・宣伝をしてはならない(第16条)
  
・国家公安委員会で定める種類の料金を客の見やすいように表示しなければならない(第17条)
  
・店舗の入り口に18才未満立入禁止(20時以降立入禁止)の表示しなければならない(第18条)
  
・従業員でなくなった場合に直ちに債務(借金)を返済することを条件とし,支払能力を超える高額な債務を負担させてはならず,また,支払能力を超える高額な債務を負担させた従業者の旅券・運転免許証等を保管し,第三者に保管させてはならない(第18条の2)
  
・国家公安委員会規則で定める遊技料金・賞品価格の最高限度に関する基準に従わなければならない(第19条)
  
・著しく射幸心(ギャンブル欲?)をそそるおそれのある遊技機を設置してはならない(第20条)
  
・その他,都道府県(市区町村ではない)は条例により必要な制限を定めることができる(第21条)
 

 ○禁止行為(第22条各号)   

・客引き   
・18才未満の接待等   
・午後10時以降の18才未満の使用   
・18才未満の者の(20時以降の)店舗への立入   
・20才未満の者への酒類・タバコの提供  

 ○遊技場営業者の禁止行為(第23条)

  省略

 ○管理者(第24条)

  営業者は店舗ごとに業務の実施を統括管理する管理者一人を選任しなければならない。(第1項)    

●管理者の欠格事由(第2項各号)    
・禁治産者,準禁治産者,復権を得ていない破産者
   
・1年以上の懲役若しくは禁錮の刑に処せられ執行を終わり,又は執行を受けることがなくなった日から起算して5年を経過しない者
     
・特定の罪により1年未満の懲役若しくは罰金の刑に処せられ執行を終わり,又は執行を受けることがなくなった日から起算して5年を経過しない者
   
・いわゆる暴力団関係者
   
・精神病者又はアルコール,麻薬,大麻,あへん若しくは覚せい剤の中毒者(原文のまま)
   
・風俗営業の許可を取り消され,取消しの日から五年を経過しない者
   
・許可の取消しのための聴聞等の期日が公示されたのち許可証を返納し,その日から5年を経過しない者
   
・許可の取消しのための聴聞等の期日が公示されたのち許可証を返納し又は合併により消滅した法人で公示の日前60日以内に役員であった者でその日から5年を経過しない者
   
・未成年者

  

●管理者の職務(第3項及び第4項)    
店舗における業務に関し,営業者又はその代理人,使用人,従業者に対し必要な助言又は指導を行い,その他国家公安委員会規則で定める必要な業務を行う。営業者等はその助言を尊重し,従業員等はその指導に従わなければならない(営業者は「尊重」,従業員は「従う」との違いに注意)     

  

●その他管理者に関する事項(第5項ないし第7項)    
 公安委員会は欠格事由に該当すると認めたとき又は法令等に違反した場合で,その情状により不適当と認めたときは営業者に解任を勧告できる。(法令等に違反しても情状により勧告されることはない場合もあると解釈できる。これは管理者といえども営業者の従業員である以上酌むべき事情もあるであろうという配慮によるものと思わ れる。また「勧告できる」に留まる点も注意が必要)
   
 公安委員会は必要と認めるときは管理者を対象に講習を行える。営業者はこの講習の通知を受けたときは講習を受けさせなければならない。

 ○指示(第24条)

 公安委員会は,営業に関し,法令等に違反した営業者に対し,善良な風俗若しくは清浄な風俗環境を害し,又は少 年の健全な育成に障害を及ぼすおそれがあると認めるときは,その行為を防止するため必要な指示ができる。

 注!)指示できるのは「法令又は風営法に基づき条例に違反した場合」が必要的条件であり,単に道徳的に悪質と思われる程度では,本条に基づく指示はできないと解するのが相当。

 ○営業の停止等(第25条)

  公安委員会は以下の場合は許可を取り消し,6月を超えない範囲で期間を定め営業の全部若しくは一部の停止を 命ずることができる。また,許可の取り消し若しくは停止を命ずるときは,その店舗を用いて営む飲食店営業についても,6月を超えない範囲で期間を定め(停止の場合はその停止期間)全部又は一部の停止を命ずることができる。

・法令等に違反した場合で「著しく」(前条「指示」の要件にはない文言)善良な風俗若しくは清浄な風俗環境を害し,又は少年の健全な育成に障害を及ぼすおそれがあると認めるとき(法令等に違反しているのが必要条件)   
・本法に基づく処分に違反したとき   
・条件(附款)付許可の条件に違反したとき
 善良な風俗若しくは清浄な風俗環境を害し,又は少年の健全な育成に障害を及ぼすおそれがあると認める場合は「指示」に留まり,それが「著しい」場合に限り,停止又は取消の措置が執られる。指示又は停止若しくは取消のいずれの場合もその処分は行政庁の裁量により(裁量行為),必要的に為される訳ではない。


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