今月１０日発効した「ぼったくり条例」の不当取り立て容疑による初めての逮捕者となったのは，風俗店従業員「Ｋ．Ｋ」容疑者（５２）ら３人
　池袋署などによると，「Ｋ」容疑者らは１３日夕，豊島区池袋１丁目の路上で，公務員（３０）に「若い女の子がいる。１万５千円でいいよ」と甘い言葉で勧誘。近くのレンタルルーム「キューピット」へ案内するや，乱暴な口調に早変わりし「１万５千円は店に入るための金だ。サービスを受けるためには，あと３万円払え」「女の子の紹介料で１万円も出せ」と脅かし，計４万円を不当に取りたてた疑い。
　３人は１５日夕にも「ぼったくり」した疑いが持たれている。会社員（２４）に対し「１万５千円以上は取りませんよ」などと勧誘。レンタルルームに入ると「指名料３万出せ」「もう女を待たせてあるんだ」と怒鳴りつけ，計５万円を取り立てた。
　Ｋ容疑者らは，池袋で人気のある著名風俗店の近くで客を勧誘。自分たちが人気店と姉妹店であるかのように思わせて店に誘い込んでいた。多い日で１日に約３０人の客引きをしていたという。
　低料金で客を誘って実際にには法外な料金を請求する性風俗や暴力バーを規制する全国で初めての「ぼったくり防止条例」は新宿，池袋，渋谷，上野の４地域が規制対象になっている。１０日に新宿歌舞伎町の個室マッサージ店「ヌキペロ」など２店が同条例の不当勧誘で摘発されているが，不当取り立て容疑の逮捕者は初めてになる。
　池袋署などは，部屋を貸していた「キューピット」の経営者も事情を知っていた可能性があるとみて調べるとともに，ほかにもぼったくりがなかったのか事情を聞いている。
（Ｈ１２／１２／１８付，報知新聞から引用）