〜©日本ピンサロ研究会〜

デリヘル「saito 神戸本店」(神戸)

by フェンリル氏


 日ピン研会員ならびに閲覧者の皆様、大変ご無沙汰しております。兵庫の非会員、フェンリルです。プライベートではあちこち店を回っていますが、レポートを作ろうとしてもなかなかできないのが実情です。しかし皆様の遊びに少しでもお役に立てればと思い、ご報告しております。
 今回は1年ぶり、レポ5本目にしてようやく地元、「Saito神戸」をお送りいたします。

フェンリル・レポート Vol.5
店舗名:「Saito神戸本店」
業種:デリヘル(派遣型)
エリア:神戸(主に兵庫区・中央区)
tel:078-367-1529
URL:http://www.kobesaito.com
営業時間:10:30-20:00 (土曜は18:00まで)
定休日:日曜・祝日
調査時期:2009年11月下旬
調査費用:27,300円(90分コース料金24k+ホテル代3.3k)

 この店舗は「完全素人専門店」を謳っています。それだけならどのような店でも謳う様なものですが、夜は20時で閉店し、日曜祝日は完全休業としています。また、ホームページではこの店舗のポリシーが他店ではありえないくらいの量で書かれています。さらに、一般には関係のないことですが、同業者へのコンサルティング業務や独立開業・フランチャイズ店募集まで行うなど、この店舗の業界にかける意気込みは半端なものではありません。これらを見るといくら遊びなれた人でも知られざる事情を知ることと思います。この業界ではあっけなく潰れてしまう店舗が多く、それをあたかも営業しているかの如く紹介するメディアもありますから、業界への不信感や不安がなくなる気配は感じられません。

 私が住む兵庫県南西部は派遣型が中心で、通常はネットや雑誌を見て電話という流れになります。店に電話するにしても冷やかしというわけに行きませんし、押しの強い店員に強引に決められるかも知れません。最悪の場合、電話が止められているということも考えられます。店舗型や受付のあるホテヘルと違い、客は少ない情報で店や姫を選ばねばならず、結果としてこのエリアでの風俗営業を衰退させているのではと思えます。

 閑話休題。自らを「業界の異端児」と称する「Saito神戸」は違ったことをするのでは。今までの、特に派遣型に多く見られたやる気のない子やスレた子を面接あるいはそれ以前で落とし、クレーム3回で即解雇というルール。客も思いやりがあったか否かを姫に聞き取る行為。これらが実際の店舗運営に生かされているかを確かめるべく、「Saito神戸」の入会手続をすることにしました。
 手続は店舗ホームページから簡単にできます。ホームページ内の「入会」欄をクリックしてフォーム内の必要事項を入力します。氏名、フリガナ、メールアドレス、電話番号、誕生日を4桁の数字にしたもの(これが会員番号となる)を入力して、「送信」をクリック。しばらくすれば電話がかかってきます。最初は事務所の固定電話から。女性店員が「このたびはご入会いただきありがとうございます、フェンリル(実際は本名)様ですね。この後携帯からお電話いたします。確認が取れ次第正式に入会となります」と話します。ここでいったん電話を切り、携帯からの電話を待ちます。しばらくして携帯からかかってきました。「フェンリル様、正式入会となりました。ご利用の際は携帯番号をおっしゃっていただきますと会員料金でご案内いたします」これで手続完了です。今回は手続だけでしたが、丁寧な応対でした。あとは両方の都合のつく日取り、時間を合わせて再度店に電話します。

 さて、入会の手続はすませましたが、この店舗に対する不安はあります。店舗サイトを見ればわかるのですが、この店舗では姫の源氏名の大半が「姓」となっています。また、ブログを持っている姫や店員は誰一人いません。さらに姫の自己PR文はどれも似たり寄ったりで、突き抜けたところが感じられません。なるべく素性を明かさないという店の方針はあるにせよ、従業員が身近に感じられないという客としての不安。2000年にオープンし、ここまで営業できた要素である客の理解と協力、店の努力。相反するものではありますが、この店舗が長くやってこられたのは何らかの成果があるはずです。その成果を試してみようと思いました。それは「不安」より「興味」が上回っていました。それらが入り混じった状態で私は「Saito」に電話し、高速神戸駅近くの葬儀場での待合せということで予約しました。

 待合せ場所の葬儀場に予約時間の20分前に着きました。予定より早く着いたことを店に連絡すべく電話します。電話応対の女性店員は丁寧に受け付けました。店舗名を名乗り安心して話せました。
 それから10分ほどして、姫の到着です。予約の際に服装と手にしている鞄の特徴を伝えておいたので私が客であることはすぐに分かりました。まずは無難に外が冷えることから話し始めます。ホテル選びは姫に一任ということで、3時間で3.3kのところにしました。
 ホテルへの道中、姫はこの店は40代以上の方がよく使われるということや、今回のホテルは客が安いということを知っているということを話してくれました。そんなこんなでホテルに到着。パネルが点いている部屋を選び、部屋へ向かいます。

 今回の姫はS姫(仮名)。この店の姫の大半である「姓」の源氏名でした。体の線は細く、すらっとした印象です。タトゥがありました。//-->性格はさばさばといった感じ。顔はあるピン芸人に似ている気もします。
 姫が風呂にお湯を入れる最中に、店に電話します。ここで時間を決め、代金を支払います。90分ということで、24kを支払いました。
 その後姫は4枚のカードを渡しました。1枚は店の連絡先と料金表、もう1枚は無記名の名刺のようなもの、残る2枚はこの店のサービス券です。名刺には「クイックマッサージ」としてあり、サービス券は居酒屋の名前が記されています。これらを青い封筒に入れ、私に渡しました。
 ここで私は姫に質問をすることにしました。クレーム3回で解雇や日曜祝日は休業となる理由、さらには夜20時で閉店することについてです。「クレーム3回で解雇」については姫自身そのことを知らず、店舗サイトを見たこともないということでした。日祝休みというのはせっかくの集客日なのに何故営業しないのかとか、閉店時間も早いのではと話しました。私はここで思いました。「ここは羊頭狗肉なのでは」と。思っていることは口にせず、セルフで脱衣。浴室へ向かいます。
 姫は私の体を丁寧に洗ってくれます。お互い歯ブラシをくわえたままなので、楽しい雰囲気ですが、私が抱いた疑念は晴れません。体を流し終えると姫の番。私は湯船につかります。姫の番が終わると私の体を丁寧に拭いてくれます。なお、イソジンやグリンスは使われませんでした。

 さて、ベッドに入りますが何か気だるい雰囲気です。私がこの店に描いていた理想と現実とのギャップが大きいせいか、会話が続きません。姫は私を何かと持ち上げてきます。30代前半の割には貫禄があるとか、お金を持っていそうとか。私の体型が太っていることもあるのでしょう。そう見られるかもしれません。
 姫はプレイに移ろうとはしません。私と姫が寄り添ってベッドに横たわります。しかしキスは唇を重ねるだけ。舌を入れようとするとそれとない態度で拒みます。私の気分は下がっていきます。仕方なく姫に攻めてもらいます。乳首から腹部、Jrへと舌を這わせますが姫はただ仕事をこなしているだけです。ただ、体に触れる指遣いは絶妙でした。Fはそれなりでした。ここで片手をつなごうとすると、姫はしぶしぶ手をつなぎます。
 状況を変えるべく、Aに指入れしてもらうことにしました。姫の爪は長いのでGを指につけた状態でしてもらいます。姫の指が穴に入るとえもいわれぬ感触が私を襲います。「犯されてる感じがする」私が言うと、姫は「犯してるでしょ」と答えます。少しは状況が変わったかなとこのときは思いました。その後、姫が手コキに移ります。フィニッシュの寸前でストップを申し出、素股はできないのと尋ねました。姫は「素人専門店だからそんなのはできない」と突っぱねました。完全な敗北です。姫は「素人」の意味を取り違えているのかもしれません。たとえ素人でも目の前の仕事は全力で取り組まなければなりません。できないことがあるなら、せめてプレイの前に姫が申し出るべきです。
 仕方なくローションで手コキです。ここで「いっぱい出たね」といわれれば少しは救われますが、慰めの言葉はありません。

 姫に体を流してもらい、ベッドに腰掛けます。ホテルの部屋にあるカラオケを歌おうとしました。「お客様は○○とか好きそうですね」とか「歌うまそうですね」とか話しかけます。しかし私は生返事しかできませんでした。しかも曲選択のリモコンが部屋になく、カラオケチャンネルに切り替えられても肝心の映像は出てきません。これはホテルの責任で姫は悪くなく、ホテルに申し出ればカラオケ用のリモコンは用意してくれたかもしれません。ただ不穏な空気が濃くなったのは確かです。
 それでも時間は無常に過ぎていきます。終了10分前に姫の携帯に着信があり、お互い服を着ます。二人で部屋を後にしますが、ハグもキスもない寂しい別れでした。ストリートバンドの音色が寒い空に響き、私の心にむなしい余韻を残しました。

 さて、今回も評価と参りましょう。

店員:4.5
 電話応対のみとなるが、ほとんど非の打ち所がない。この店舗が「デリヘルの基本」としている「セッティング&キャッチ」を見事に実践している。電話を受けた際は必ず店名を名乗るし、姫を時間通りに手配する手腕は他の模範といっていい。ただ、以前に利用しようとした際、姫を呼び捨てで呼んでいたのだけはいただけない。姫は感情も思考能力もある。店員が姫を大切にいない部分が見られるのはどうかと思う。

姫:2
 接客態度は水準以上のものは持っている。無断喫煙ややる気のないところを見せることはなかった。ただ、ベッドの上の態度は目を覆う。一所懸命やってミスをしたのならともかく、ミスを恐れてやろうとしないのは客として高い金を取られてしまった感覚。S姫は私に全く攻めさせなかった。攻められるのが嫌なら、オナクラやM性感のほうがいい。それなら客も納得がいく。

ホテル:3
 3h、3.3kで部屋は特に問題はない。先述のとおり、カラオケができなかったのが不満。神戸・新開地近辺のラブホテル以外にも、ビジネス・シティホテルにもデリバリーしてくれる。ただ、元町・三宮で1kの交通費がかかるのは疑問。出張者や観光客を狙ってはいるが、送迎ドライバーがいない事情はあるにせよ費用を客に転嫁するのは?

総合:2 
評価点:日替わりで各種特典を用意している。予約は電話に限らず、メールでも可能。料金割引メニューが豊富。
要改善:不明瞭な料金体系。非会員で遊ぶと料金は割高となる。その一方で入会金・年会費無料キャンペーンを常時開催しているのが不可解。店が新規会員を取り込もうとする意図がバレバレ。それなら最初から無料としないのか。また、特典や割引は予約時の申請なしには適用されないのもおかしい。適用条件はHPに明記すべき。

 今回の調査は非常に残念な結果となってしまいました。その中には私の期待が過剰だったこともあります。しかし、他店にはないくらいの信念や理想を自らのサイトに並べると客はそれらを信じてしまいます。サイトの内容は額面どおりのものではないというのは分かっていても、オーナーが語る理想像や経営理念などが客の持つ既存店への不満に合致した場合、「Saito」への期待へと変貌します。最近増えている60分10k前後の激安店に対しては「固定客が獲得できないから値下げに走る」とある広告サイトで指摘しています。
 また姫に対して「自分を安売りする店を選ぶこともない」と言っています。「日本文化の恥となる、チャラチャラした子や歩きタバコする子は雇わない」、「接客の基本ができていないアホどもに金を使うくらいなら他で使ったほうがマシ」、「他店とはすべて逆のことを貫き通し、完璧なるノウハウのある」など、「既存店への不満」を「『Saito』への期待」へ昇華させるフレーズが並んでいます。その一方で、在籍表にある姫の紹介文が店員のものと姫のものとでは隔たりがあります。店員のものは姫の身体的、性格的特徴を美辞麗句で並べ立て、客の意欲をそそらせます。一方、姫のものは「宜しくお願いします」などのありきたりの言葉に終始しており、自己主張が感じられない無機質なものです。先に書いた「突き抜けたところ」がなく、姫自身の言葉ではないというのが在籍表を見ればなんとなくわかるかもしれません。判で押したような自己PR文は少なくとも私の心には響きません。それどころか異物感しか残りません。姫の世代が好んで使いそうな絵文字や顔文字、あるいは携帯で撮った写真を一切排し、姫自身の言葉とは思えない自己PR文やそれに似合わない美辞麗句を並べ立てた店員のPR文は店舗が姫を支配していると受け取れます。また集客の見込める日祝を休業とし、20時で閉店というのも、結局はフロントの事情でそうしたのかとも考えられます。

 また、すべての従業員がブログを持っていないのも、姫をあらぬ誹謗中傷から守る目的があるにせよ、あるいは従業員が思わぬボロを出さないようにしているにしても、店と客の距離を遠ざけているようにしか思えません。店が身近に「感じられない」のではなく、わざわざ「感じさせない」ようにしているのでしょう。客への顔バレを防ぐために、店の用意した服で写真を撮影し、それに濃いモザイクを掛ける。それは問題ありません。ノルマや罰金で姫を束縛することや指名競争を嫌う。マニュアルを廃し、素人ゆえ駆け引きさせなくする。姫の個性を引き出すにはいい方法です。しかし今回の姫は等閑なプレイしかしませんでした。店舗HPを極簡潔にまとまるなら、「ウチは他所とは何もかもが違う」。しかしその違いが等閑なプレイとそれに似合わない高額な料金だったらこれほどむなしいものはありません。

 この店舗が長らくの間営業できたのはこの店舗独自の崇高な理念と努力、客の協力の賜物でしょう。それは認めます。
 貴重な時間とお金と引き換えに普段は味わえないものを客は求めます。自分の嗜好に合わない姫が用意できないなら注文を断る。それは当然です。しかし、店が掲げる「崇高な理念」のために客や姫が悔しい思いをしたことを店舗スタッフの皆様は汲み取っていただきたいと思います。
 09年8月に兵庫県西部、特に佐用周辺を襲った水害に対し、「Saito」は店舗サイトにお見舞い文を載せました。被害者はもとより、すべての客を大切にしているとこのときは感心しました。客を大切にすることはすべての接客業で当然のことです。店員や姫の洗練された態度は他店にない魅力があります。しかし店の内部はどうなのかと私は聞きたい。店員と姫、あるいは姫同士の人間関係、店員の都合を押し通す営業時間など。数え上げればきりがありません。これらを解消しなればフランチャイズ展開で標榜している2016年全国展開達成などただの夢物語に終わります。天下の「ハレ系」でさえ、東海・近畿には店舗は一軒もありません。規模拡大を狙うくらいなら、足元を固めて地道にやらないのか。規模は小さくても長く続いている店はいくらでもあります。

 今回の別れ際、姫が私にこうつぶやきました。「風俗店ってどこも同じですね」現場で働く姫とそれを管理するフロントとの温度差が姫の言葉に表れています。素人の姫をプロのスタッフが厳選する。それは理解できます。姫や客の我が儘といった内的外的要因で店は潰される。それも事実です。それを防ぐために姫に使いまわしのPR文を与え、それを自分の言葉として売り込む。あるいは姫にブログを持たせず、姫自身の言葉をネットに流さないようにする。スタッフはプロとして姫の個性を最大限引き出させるとしてあります。また、数万円の粗利を生む注文電話に全神経を集中せよとFC募集のページに記してあります。しかし実際はスタッフが姫に必要以上に干渉することで姫の個性を殺していると私には思えます。ただ越えられないものがあるとするなら、この店舗の主な客層が40代以上で、その嗜好に合わせた店舗運営をしており、30前半の私にはどうしても理解できない部分があることでしょうか。

 最後になりましたが、今回も大変長いレポートとなり読者の皆様には苦痛となる部分が多かったかもしれません。また、後半は「Saito」を攻撃する内容と受け取られる部分があったかと思います。日ピン研で未レポということもあり、皆様に御覧頂くべくレポいたしました。日ピン研でレポのないまま消えていった店舗は数多くあります。創業8年の比較的長く続いている店舗ですが、私には合うものではありませんでした。それだけ続いた理由が私には見つけられなかったことになります。このレポを御覧になった方は店舗HPを御覧いただき、この店が訴求するものは何なのか、在籍表のPR文のギャップを感じていただければと思います。そこに「Saito」の本質を見出していただければ私が使った時間と金は少しは無駄なものではなくなると思います。これからもレポートを挙げてまいりますので、その際は宜しくお願い申し上げます。

 (H21.12.19)

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