by 立川紫煙氏
今日は立川紫煙です。
再びの帰郷でまたまた行って参りました。久留米経由を無理矢理行程に組み込んだため結果は…
JALの最終便で福岡に降り立ったのが既に22時。23時過ぎに久留米に着いた時には空寒ささえ感じさせる夜であった。
週末の深夜にも拘わらず駅前は閑散としていて、僅かに地元の若者がたむろするばかり。彼らの筑後弁を耳に私はというと、ネオンから遠く逃げるように闇の中へ溶けていった。
私が向った先は西鉄久留米駅から北西、寺町という門前町である。距離はさほどではないものの、駅前の明かりが及ぶことはなく、街灯すらまばらな静謐な街並みが続いている。寺の高い塀に挟まれた細い道を練り歩くこと数分、この夜更けに我ながら良く見付けたものだと感心を禁じえないが、それは忽然と現れた。
店舗 旅館M
業態 旅籠(ちょんの間)
所在 福岡県久留米市寺町
費用 8k/20m
日時 10月中旬週末深夜
既レポ店「もみじ」の後継店かと思われます。
南向きマンションの真南に位置するその立地は、当マンションの全戸から見下ろし得て、洗濯物を取り込む主婦や蛍族がいたならば旅籠を訪れる全ての人間の所作を把握できる。尤もそのようなことを気に留める私ではなく、一般の感覚というものが摩滅して久しい。泰然自若、旅籠に向う足取りに狂いは無く、扉を開く腕に躊躇はない。
中にいたのは20代前半の女性で少々面食らう。この手の風俗では受付はおばちゃん、というのが大概の相場ではなかろうか。そして曰く、「何分にしますか?」対戦相手は彼女であろうという私の感は、やや樽気味な彼女に対して「若くて、細くて、Nの娘で」の常套句を発することを禁じた。顔はまぁ悪くはないし、止むを得んか…。この辺りの妥協の早さはやはりCPの高さ故であろう。ここで8000円を支払う。
恐ろしく急勾配な階段を上がるように言われ部屋に入った。所謂ちょんの間の狭さはなく、私が学生時代住んでいた文京区のアパートより広い気がする。最終的に利用することはなかったが、風呂とトイレも付いていて旅館としての風体は一応保ってはいる。
果たして私の感は正しかった。先程玄関で見えた彼女が小箱を抱え部屋に入ってきたのだ。
世間話もそぞろに脱衣を促される。全裸になった私は仰向けに転がり、ウェットティッシュにより清められる。やがて覆いかぶさった嬢の体は温かく、秋の外気に冷えた私には心地よかった。
消灯の効果、なるほど闇の中にあっては視覚よりも触覚にその知覚を委ねる。体系を問わなければ、顔も良く、若さ故か肌も美しい。サービスも献身的である。C舐めから下へ移り、T舐めNFへと続く。いずれもじっくりと丁寧で、ここが20分のちょんの間であることを暫し忘れさせた。
さてそろそろ、ここは久留米ですし郷に従いましょうか、といったところで嬢は持参した小箱に手を伸ばし、手探りでごそごそ始めるではないか。
「ダメ」
私の哀願も空しく一言の元に跳ね返される。かくなる上はということで、「イかずのはしご」を決意し、所在無げに腰を前後左右し時間を待った。
日付の変わる頃、旅籠を出る男が一人。顔もちは野獣のようでやや前かがみ。獲物を求めて闇に消えた。久留米の夜は未だ明けず。
以上、我慢強い立川紫煙でした。
(H20.10.28)