〜©日本ピンサロ研究会〜

エステ「灯」(荻窪)

by 立川紫煙氏


 今日は、二度目の投稿となる立川紫煙と申します。

 「虎穴に入らずんば虎児を得ず」曰く班超。

 皆様はこの故事成語を独りごつ機会に富むものと思われます。怪しいステ看を前に、片言の路傍の大陸嬢に、親友然とした初見の客引きに・・・。往々にして自爆するのが落ちである処のこの特攻に、意を決する際の自己暗示。
 漁色博徒たる私は当然の如く、「虎穴に・・・」を脳内にリフレインさせることにより思考を麻痺させる頻度が異常に多い。我々(1人称複数)のような兵が残す悲惨な夢の跡は、如何にして記されるのか?如何にして思考を放棄するのか?今回はそんな哀れな防人の勲。

 荻窪nack5の地上に上がる短い階段を往きつつ、最近殊に思う。「物足りない」と。
 真性の炉派にしてビジュアル至上主義の私は、この店のS級美少女のオキニに週1.5の頻度で通っていた。店員に至っては私に指名の有無を聞くことすらなく、「○○○さんですね」とのたまう。それ程にストライクな嬢であった訳ではあるが、如何せんサービスがソフトに過ぎる。一般的に言えばサービス地雷の烙印を押されても仕方ない程である。まあそれを補うビジュアルを誇っていたので特に不満もなかったのだが、日参を重ねること一年を越え違和感を覚え始めた。
 依然圧倒的なビジュアルに陰りは見られないものの、近年殊更厄介になった『真性の炉派』という性癖が、成人した彼女に対し私をして違和感を覚えさしめたのか。悶々としたまま省線を越える私があった。
 かような心理を抱えた私の前に、ある看板が。

「日本人、スリム、20代、10000円」

荻窪駅北口の飲み屋街、辻角のスナックビルの地下にあるこの店を私は知っていた。既レポ店「バナナボート」然り、この界隈には地雷店しかないことは自明で、況してや前掲の怪しい看板。我々(1人称複数)のような高位性触者が興を惹かれるよすがは微塵もない。これまでは酔客がふらと吸い込まれるのを横目で見遣り敬礼を送る、そんな店。  しかし、しかしである。脳内大本営の突撃命令、輜重軽視の無謀な作戦を天佑頼みで下達する、それは無茶(牟田)口。料金設定からして大陸的素股?しかしよく考えるまでもなく日本人、20代を謳う店、それはありえない。西川口は死んだ。何よりここは杉並。絶対的な時間軸の中にあっては刹那でも、脳内では永遠の逡巡が廻らされる。
 その刹那の永遠にふと脳内にリフレインされる班超征夷将軍の声。「虎穴に入らずんば虎児を得ず」。気付けば私は一歩また一歩と歩を進めていた、死地インパールへ。そう竪琴を携えて。

店名:灯
業態:エステ
住所:東京都杉並区上荻
電話:不明
HP:なし(恐らく、否絶対に)
費用:10k/40min

 以後、悲しい追憶とともに粛々とレポ致します。
 受付には気だるげな初老のおやじ。指名の有無は聞かれるべくもなく、また当方も指名する旨を発する気もなく、上記金額を請求されルームへ。嬢の私物が棚に並んだ大陸店に多く見られる佇まい。親虎登場、虎児など得られる訳がない。看板は全て偽りで
「北東アジア人、ポチャ、40代」。
サービスは上半身裸の全身リップと手コキ。攻める気など毛頭ないのでどの程度まで許容されたのかは分かりませんが、人の良い近所のおばちゃんでしたので頼めばある程度は可能なのではないでしょうか。
 結局勃たず、当然イかず。自暴自棄になった私はその後デリを呼ぶもまた地雷。見事必然の散華、私の魂は九段に帰った。

 この玉砕戦に差す一筋の光明は、未レポ店踏破という貴研究会西東京共栄圏(支部)における新秩序建設の為に資したことであります。虎児を得ずして親虎の刃に伏しし日ピン研会員諸兄に敬意を表しつつ、以上立川紫煙、報告を終えます。

 (H20.02.04)

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