〜©日本ピンサロ研究会〜

小料理「名称不詳」(飛田新地)

by 立川紫煙氏


 変態の何たるかを変態に訊くべく、投稿いたしました、立川紫煙と申します。一般には侮蔑語である「変態」、偏見でしたら申し訳なく思いますが、過去一年に渡り貴サイトを拝見するところ、あながち間違いではないかと・・・。
 私の性向も既に病膏肓に至るが観あり、一般人相手に発露したとこで社会的立場を危うくするばかり、以後相憐れみたく、お見知りおきを。
 私に至っては本能的欲求を満たすが為という役割を最早喪失し、日常に食い込んだ理性的行為の延長上に風俗は位置する次第。言い換えれば惰性であろう。一般的感覚の麻痺と養われた度胸とが、更なる刺激と面白さを求めて日々渉猟する毎日を送る。

 かような私は、まだ尚暑い十月の上旬、大阪府西成区山王、通称飛田新地を訪れた。所用で京都まで行ったのだが早々と予定を切り上げ、東海道線を帰路とは逆に西へ向かう。大阪は小学校以来十数年振りだが、知人にも会わず、名だたる名所(私においてはキタ、ミナミ)に眼もくれず新大阪から御堂筋線に乗り換えた。従って動物園前駅から地上に出て初めて、大阪の空気を肌で浴びることになる。
 駅から大門までの光景は、レポとして逸脱の誹りを免れ得ないので割愛するが、九州出身東京在住の私にとって衝撃的であった。

 軽い時代呆け(時差呆けの数設定上のものとお考え下さい)に眩暈しつつ、商店街の暗いアーケードを進む。そして突然、左手から桃色街灯の仄明かりが現れた。すすきの、中州、歌舞伎町、いずれの歓楽街とも異なる仄明かり。ドヤ街に垂らされた蜘蛛の糸のように、私を導く。頽廃の楽園へ。
 めくるめく、まさにめくるめく、永井荷風や谷崎潤一郎の文学に描かれていた世界がそこにはあった。道路を挟んで置屋が並び、店先に腰掛けた嬢が媚びた視線で買われるのを待っている。客引き婆のしゃがれ声さえ心地よく、半ば陶酔気味に昭和の町を暫し彷徨した。平日雨天の夜半過ぎにも拘わらず漁色の先達も多く、目移りと逡巡、突入の機を逸した後悔と妥協を繰り返す。時折、何の臆することもなく児童や親子連れが歩き去る。女を見定める目でそれらを見遣るも、全く違和感がない。
 雰囲気に浸りつつも、悲しい性は無意識にもいくつかの上玉嬢を枚挙していた。ストライクゾーンが比較的狭く、真性の炉派である私の主観でみても総じてレベルは高い。 「ニイタカヤマノボレ」
そして駐車場脇の、微笑みの寂しげな嬢に惹かれ、程なくして婆にお願いと声を掛けた。


所在   大阪府大阪市西成区山王
業態   置屋
名称   不明
日時   平成19年10月上旬22時頃
料金   31,000円/40分
サービス gf、着帽歓合
 嬢は顔スタイルともSランク。尤も実物を見ている為ハズレを引きようがないが、絶妙の具合でライトが照射されていて、照明マジックが作用していなくもない。とは言え日頃精巧なパネルと格闘している日ピン研の御歴々にあっては、造作もなく看破されるかと。

 大阪逗留を一日延期し、裏返し、更に別棟に登楼。放蕩と退廃を極め、軽くなった精嚢を下げ帰京の途に着いた。

 以上飛田新地を世界遺産に、立川紫煙でした。

 (H19.11.09)

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