〜©日本ピンサロ研究会〜

旅籠「すずのや」(高知)

by るねぱぱ氏


 宮沢の四十九日を終えた中曽根は、小林と安倍を誘い、高知市にやってきた。当日はよさこい祭りを行っており、市内は若い女性達が華やかな衣装をまとい、踊っていた。小一時間ほどし、三人ははりやま橋の近くにある「司」という郷土料理のお店を訪れた。

小林「宮沢さん、逝っちゃいましたねえ」
中曽根「そうだなあ。それよりも、安倍君も市長になったばかりというのに、本当に大変な事になったなあ」
安倍「中曽根さん、小林さん、今後も私は頑張りますから、応援のほど、宜しくお願いします」

安倍は心労からか、目の縁には黒い隈ができ、心なしか頬が少しこけていた。

中曽根「今日はお祭りだし、まあ飲んだのんだ」

 テーブルの上にはカツオのたたき、そしてどろめ、ごりの煮付けが並んでいた。酒は酔鯨、やや辛口の酒だ。

中曽根「おい、なんとなくオンナが欲しくなったな。ソープにでも繰り出すか」
安倍「いいですね。地元ではさすがに遊べませんが、ここなら知り合いに会う事もないし」
小林「ソープはありきたりだから、僕はちょんの間にでも行きますよ」
安倍「高知にもそんなところがあるんですか」
小林「まあね…」
中曽根「よし、俺と安倍君は境町のソープに繰り出すから、今から二時間後に、はりやま橋に集合だ」

 小林ははりやま橋から市電に乗ると上町五丁目で降りた。南に10分ほど歩くと、目の前に戦前の面影が残る、古びた旅館街があらわれた。ここが玉水町と呼ばれる旧遊廓だ。旅館の前に小川が流れ、木々が青々と生い茂っている。
 旅館の軒先に椅子を出し、何をするでもなく、老婆がちょこんと座っている。小林は小さな橋を渡り「すずのや」と屋号の書かれた旅館の前に立った。
「おかあさん、ここはいくらするの?」
「20分8000円、30分なら1万円やな」
「顔見せはないんだ」
「そういうのはやっておらへんな」
「まあいいや、じゃあ上がるよ」
 小林は老婆に一万円払い、上がり框で靴を脱いで二階に上がった。八畳一間の部屋には布団が敷いてあり、窓が空けっ放しになっている。木々はそこまで伸びていた。小林が身を乗り出すと、甘い匂いがする。
「それ、土佐みずきよ」
 背後から声がし、30代半ばの女性があらわれたち。あまり器量はよくないうえ、生活に疲労しているような雰囲気がある。
「脱いで下さい」
 言われるまま全裸になり、布団の上に横たわった。女性はペニスをティッシュで拭き、舌先をそっと這わせてきた。

 事が終わり、全裸のまま再び窓から身を乗り出すと遠くからよさこい祭りのお囃子が聞こえてくる。
「君はお祭りに参加しないのかい?」
「あれは私のようなおばちゃんは出ないものよ」

 服を着、表通りに出るとタクシーを拾ってはりやま橋に向かってもらった。
「運転手さん、玉水町には若いコはいないようだね」
「そうだね。境町にソープができてからはそういう女性はみんなソープで働くようになったからね。あそこもいずれはなくなるんだろうな」
初老の運転手は寂しげに教えてくれた。

 小林は待ち合わせ場所の「とさ市場」というお店に入った。とりあえず生ビールを頼み、しばらく一人で飲んでいると、聞き覚えのある大きなだみ声が聞こえてきた。

中曽根「いよ〜小林さん、どうだった?」
小林「ちょんの間だからね。たいしたことないよ」
中曽根「俺に付いたコがまた物凄くよくてなあ〜」

 そう言うと中曽根はいつもの癖で、禿げ上がった頭をポリポリ掻いた。

中曽根「ここは鯨料理が旨いんだ。大将、刺し身はあるかい。それと酒だ」

 やがて鯨の刺し身と司牡丹の冷酒が運ばれてきた。しばらくすると安倍が入ってきた。先程とはうってかわって晴れやかな表情をしている。
中曽根「その顔を見ると良かったようだな」
安倍「土佐の女性は気性がさっぱりしてていいですね」
小林「安倍さんは気苦労が多いかな、本当に大変だよね。僕は政治家にならなくて良かったよ」
中曽根「ここは土佐だ。さあ、今日は徹底的に飲むぞ」

 そう言うと中曽根はグラスに入ったお酒を一気に飲み干した。元気にふるまっているが、古い付き合いの宮沢が亡くなり、葬儀委員長までやった中曽根の心中を察するとやるせないものがある。今日は中曽根に、そして安倍にとことん付き合ってやろうと思った。

キャスト
小林→るねぱぱ
尚、毎度ながら登場人物はフィクションで、実在の人物と何ら関係ありません。

 一応、採点しておきます。
 高知市、玉水町のちょんの間「すずのや」

ギャル質・サービス★ ソープのほうが絶対オススメ
お店 ★★★ なかなか風情あります。
料金 ★★★★ 20分8000円〜はお得ですね。
総合 ★ しょせん、ちょんの間ですから。

 以上、高知のよさこい祭りに感動したるねぱぱがお送りしました。
 シオシオノパー。

 会長付属調査隊 東部方面調査隊長 るねぱぱ (H19.08.21)

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