ピンサロ「ニューヤングヤング」(北千住)

by ファントム氏


 今回はゲンダイによく広告を載せる北千住ニューヤングヤングをレポートする。
 ゲンダイに広告が載っている内容はダブル回転3000円という激安ぶりである。銀次はゲンダイデーに行ってみることにした。

 北千住の飲み屋街にある風俗店は駅前から奥へ入るほどヤバイと言われている。ニューヤングヤングは飲み屋街を2/3ほど入ったところにある。実に微妙な位置である。
 店の前まで行くと入り口には客引きもいない。看板も実にチープでちょっとやばい雰囲気はある。しかしゲンダイに広告を出す店だ。ボッタ店ということはないだろう。
 薄暗い階段を昇り、入り口のポラロイド写真を確認すると特に好みのタイプはいない。かといって最悪の爆弾もいないようだ。よし、賭けにでよう。フリーのダブル3000円でいってみることにする。
 店の中に案内されるとやはりチープな造り、予想通りである。いつも通りにお祈りをする。風俗の神様、今宵も銀次にひと時の幸いをお恵みください。そして待つこと2分、現れた姫は…
え?
 夏空を航空機が一機渡っていく。見慣れない型、両翼に4基のレシプロエンジンを有する大型の飛行機だ。ここはどこなのだろう。目の前には天井がドーム状のレンガ造りの大きな建物がある。再び空に目を向ける。昔の飛行機みたいだな。まるでB29のような…
 その刹那、青空に輝く太陽よりもはるかにまぶしい輝きが起る。
 広島型ウラン235爆弾、リトルボーイ。やられた、核爆弾だ。
 そこにいるのは50歳くらいのおばちゃんである。小柄で、浅黒い肌、すっぴんの皺深い顔が微笑んでいる。原爆ドーム前で即死してしまった銀次はすでに抜け殻のようなもの。ああ、遠い昔の出来事のような現実感のなさを感じる。
 おばちゃんと世間話をした。しかし何を話したか覚えていない。
 おばちゃんの指示どおりズボンを下ろした。なすがままにオシボリで拭かれていく。
 おばちゃんが全裸になる。オッパイはみごとにたれている。たるんだ腹には3本筋がはいっている。
 おばちゃんがDキスをしてきた。初めての体験だ。
 おばちゃんがフェラを始めた。触っていいわよとばかりに開脚をしている。恐ろしいものが見える。しかし、そのテクは特筆に価する。
 目を閉じてオキニを思う。オキニはここから100mほど離れた店にいる。この悪夢はオキニを裏切った罰なのか。ひたすらオキニを思う。そう、これはあの子がしてくれていることだ。ううう、男の悲しい性(サガ)だ、ほどなく発射してしまった。
 麻痺状態のうちに後始末が終わる。一面の焼け野原にして廃墟に次こそは天使が降臨するのか。二人目の姫が現れた。
ええ?
 夏空を航空機が一機渡っていく。見慣れない型、両翼に4基のレシプロエンジンを有する大型の飛行機だ。ここはどこなのだろう。港町である。再び空に目を向ける。昔の飛行機みたいだな。まるでB29のような…
 長崎型プルトニウム爆弾、ファットマン。再度の核攻撃である。
 年齢は同じくらいだが、こんどは厚化粧のおばちゃんだ。死んだ者がさらに死ぬとどこへいくの?教えてください、神様。
 ここから先は書きません。読みたくもないでしょ。
 今回はポツダム宣言受諾、無条件降伏で敗戦ということになりました。

(教訓)
 激安店でフリーのダブルに挑戦する場合は、悪夢の後に悪夢が訪れることもある。

(後日談)
 今になって落ち着いて考えてみると、あのおばちゃん達はなんでピンサロに勤めているのかと思う。不況でパートをクビになった?お父ちゃんがリストラに遭った?大学生の息子の学費を課稼ぐ?家のローンが払えない?それとも、若い頃からずっとやっている?
 いろいろな憶測をする。生活のため戦っているおばちゃんかも知れないが、相手になる客は少なからず心に傷を負う。勘弁してちょうだいね。

 東京北支部 足立事務所長 ファントム (H14.10.27)