by 高樹陣内氏
はじめに、私の活動拠点である長野県は他県から見て風俗発展途上地域であることを述べておく。条例によりシャワー設置型風俗が認可されない。
そこで長野県内の代表的な風俗はシャワーなしのピンサロに限られてしまう。番外として本番をさせる非合法的なピンサロ(通称本サロ)やホテトルなどがあるが、ここではあえて割愛させて頂く。本文で述べるピンサロとは、長野市権堂及び長野駅前の一般的なピンサロを指す。
ピンサロでのサービス内容は業態によって異なる。
a.ソファープレイ型ピンサロ
b.簡易ベッドプレイ型ピンサロ
a店の主なサービスの流れは以下のとおりである。
ディープキス→フェラチオ→素股→(シックスナイン)
この業態をとる店の中には、シックスナインがサービスに含まれない(もしくはコースによって有無が異なる)場合もある。ソファーという寝そべるには不都合な環境のため、シックスナインを行うことが困難という理由と、各スペースを観葉植物などでで仕切っているだけなので、プレイ中に他の客から丸見えになってしまうという理由から、サービス内容にどうしても制限がかかってしまうようである。
では、b店の主なサービスの流れを見てもらいたい。
ディープキス→全身リップ→フェラチオ→素股→シックスナイン
bを簡易ベッド型と述べたが、これには簡易ベッドを使用せず、床にタオル類を敷いてプレイするタイプも含む。このタイプのピンサロの特徴としては各スペースがほぼ完全に仕切られている点にある。完全に仕切られてなくとも、布や衣服などで自分のプレイが他人から見られることがないような配慮がされているので、客は安心して全裸になれる。また店側(姫)も全裸になることを薦め、それに即したサービスを提供する。
以上、異なる業態におけるサービス内容の相違点を挙げた。私は権堂および長野駅前のピンサロを何店も回り、客の要望があった場合はともかく、一番最後に行われるサービスがaタイプ店、bタイプ店を問わず、必ずシックスナインだったという点に興味を持った。
ピンサロに限らず、風俗全般に言えることだが、初めはじらすように軽度の快感を与え、順々に強い快感を与えて絶頂に導くのがサービスの流れである。一般的にピンサロはソープランドにおけるマットプレイやベッドプレイができないので、それらに準じたサービスで客を絶頂に導かなければならないはずである。それがシックスナインであると私は仮説を立てた。
シックスナインは果たして客を絶頂に導くだけのプレイなのだろうか。個人差はあれど、それなりに人間のあらゆる感覚を満たさなければ絶頂に導くのは難しいはずである。そこで前述の各サービスで得られる快感を人間の五感(味覚、嗅覚、視覚、触覚、聴覚)に照らし合わせていきたい。
ディープキスは、お互いの舌を絡ませあうプレイである。相手の舌の温かさとともに分泌される唾液を楽しむという点では「味覚」と「触覚」を満たすサービスと言える。
全身リップは、身体全体をキスされるだけのプレイなので、「触覚」が主に満たされる。
フェラチオにおける「視覚」および「聴覚」効果は、相手の女性に依存する。プレイ中の上目遣いや、唾液を分泌させて音を立てながら一生懸命にペニスを愛撫する様子は、男性の征服欲を満たすものである。中にはただ黙々と愛撫するだけの面白味のない女性もいるので、場合によっては「触覚」のみしか満たされないこともある。
素股は擬似セックスである。騎乗位にしろ正常位にしろ、本当にセックスしているように思わせるのがこのプレイの身上なので、プレイ相手の女性によっては荒い息遣いや喘ぎ声、苦悶の表情などでムードを演出する必要がある。つまりフェラチオと同様に、「視覚」および「聴覚」効果は、相手の女性に依存するのである。最低でも「触覚」が満たされることが多いようだ。
最後にシックスナインだが、相手の女性のヴァギナを舌で愛撫することにより「味覚」が満たされ、ヴァギナが顔面近くまで接近することから「嗅覚」と「視覚」までもが満たされる。「触覚」と「聴覚」に関してはフェラチオの項を参照していただきたい。
結論:シックスナインは最低でも五感のうちの四つを満たす事ができる最強のプレイである。
甲信越支部 長野調査員駐在所 調査員 高樹陣内 (H16.06.30)