〜©日本ピンサロ研究会〜

日ピン研文庫
〜仰天 風俗和歌集〜

by サブちゃん氏


〜仰天 風俗和歌集〜

−泡風呂の段−

吉原大門 くぐるは一時の恥じ くぐらぬは一生の恥じ

「きてよかったね」と皆がいったから8月3日はお風呂記念日
 (堀之内特別監査によせて)

泡の湯船に身を任せ 浮世の垢を落しけり
 ここはとこ世か うつし世か

いとしききみ どこへきへたとおもひなば
 いすのしたから こんにちは

われをあらうは へちまのごとき きみのしものけ

「すこしやすませて」としとねによこたはるきみ
 きづけばなる たいむあっぷこーる
  われなにしにきたのか こいちじかんかんがへけり

あなただけ あなただけはとくべつよ
 どこまでもだまされし われをあはれむ

ひとときの しふくのときもすぎたれば
 あとにのこるは こうかいのおもひ

めじりにみとめしふかきしわ
  あんたいったいいくつなの

まといしころも ぬがせてみれば はらんだあと
 ひとのよの もののあはれを かんじけり

いとしききみの うつり香を
 けしさるためにもとむるは
  つまにあたへし おなじ香水

目をとじて いたせばたれもみなおなじ
 またきてね やさしきことばを背に受けて
  こころにおもふは 二度とくるかよ地雷のきみ

きみだけは うへにのって欲しくなかったよ

良銭 身につかず

はまる はまる 借金かさむ

しろきやわはだのはらのうへ
 ししてだんしの ほんかいをとぐるをおもわむ
  あとにのこしものどもを あはれにおもい おもいとどまん

 

 −桃色集会所の段−

よるのとばりのおりるころ
 駅前の 誘うネオンはいと妖し
  今宵もぶらりと訪ねけり ここは桃色集会所

むこうにみゆるながきくろかみ
 ついたての したにきゆるをみとむれば
  われもまた それをのぞむもひめはけもなし

つうろとほる 女御のすがたをみとむれば
 むこうのひめがよかったよ

おどりばで みしらぬひとをおくるきみ
 われにみせると おなじえみ
  さみしさにとらわれ きびすをかえす

はずむかいわ ぷれいはいらず

のばすてお はらいのけるこうじつは
 きょうはあのひ
  せんしゅうもおなじ そのまえもまたおなじ

くちうごかず てのみうごきけり

くちつかわず てのみではてり

きたりしひめをみたりなば
 われなへり
  もくてきをたっするをえず

くちすいを こばめしきみをさけたるも
 またおなじひめきたり
  しめひりょう けちりしわれをあはれむ

 

 −その他の段−

ろじのあかりにさそはれて
 とっこくのきみをもとむれど
  いずこへさりし わがむねにさみしさきたり

とっこくのきみ もどりしすがたをみとむれば
  こころのやみをはらいけり われまたいかんとほっす

よにおほく はるをひさげしものあらば
  われ しろきいずみのかるることなし

 

                  詠人 サブちゃん

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