これは優良店、そして顧客においても有用な制度であり、風俗産業の顧客層拡大を図るにはもってこいの規格なのだが、残念ながらその導入には高い障壁が立ちはだかる事は容易に推測出来るであろう。
それはいわゆる「非合法風俗」と「悪質なボッタ店」の存在である。現在風俗業界におけるサービスは顧客の嗜好や風潮に呼応し、多種多様に派生しているが、概ね非合法風俗とはそれらのサービスの源流である形態を格安な料金にて提供しているいわば顧客にとってありがたい存在とも言えるだろう。
しかし我々にとって許されないのはボッタクリ店である。これは業務形態を詐称し、被害者から法外な料金を搾取する糾弾されて然るべき存在であり、これらの店が犯した凶悪な事件は風俗業界に対する一般層へのイメージに大きな影を落としている事は言うまでも無いのである。
風俗産業へのISO規格制定には、多くの難題をクリアしなければ実現しない困難な目標ではあるが、来たるべき21世紀に向け、風俗産業が避けては通れない道のりだと私は確信している。
最後にこの研究会が風俗産業に良い意味での波紋を投じる建設的な場であり続けて欲しいと思いつつ、筆をおいたのであった。