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「指名派とフリー派間の相転移に関する一考察」

ピンサロ研究会
Pink salon rearchers labo.

1.はじめに


 ある程度の風俗経験を積むと、自分がフリー派(風俗嬢を特定せずに遊ぶ)であるか指名派であるかが分かるようになってくる。厚性省が2000年1月に行った全国3600万人を対象とした風俗調査によれば、風俗愛好家におけるフリー派と指名指の割合はそれぞれ50%づつであることが分かっている。(風俗白書,2000)
 このフリー派/指名派は人が本質的に備えている基本性向ではなく、その人物をとりまく環境によりに決められることが分かっている。すなわち、環境が変わればフリー派が指名派に変わる、あるいはその逆も起り得るのである。本論分においては、このフリー派/指名派間の移行(風俗相転移と呼ぶ)のメカニズムを解明する事を試みる。

2.指名派とフリー派


 指名派とフリー派の特性については、「指名性向についての一考察」(DON氏, 1999)に詳しく述べられている。DON氏の定義を用いてフリー派と指名派を定義すると、下記のようになるであろう。

 フリー派:@−A < B−C+D
 指名派 :@−A > B−C+D

 @指名による一定水準以上サービスが受けられるという期待
 A指名をしても一定水準以下のサービスしか受けられないという不安
 B指名をしなくても一定水準サービスが受けられるという期待
 C指名をしないため一定水準以下のサービスしか受けられないという不安
 Dサービスの善し悪しが分からないことによる冒険心

 ここで一定水準とは、風俗における平均的なサービスに指名料に相当するサービスを上乗せした基準であり、主観的な値である。

3.指名派/フリー派間の相転移


 まず、フリー派が指名派に変わるケースを考えてみよう。これには2つのケースが考えられる。

 Case-1)フリーでとんでもない娘が出てきて、それ以来指名を行うようになった。
 Case-2)オキニができてしまい、その娘以外とは遊ばないようになった。

 Case-1)はBが減少することにより「@−A > B−C+D」となったケースである。これを「フリー幻滅型相転移」と呼ぶ事にする。またCase-2)は@が増大したケースでありこれを「オキニ発見型相転移」と呼ぶ。

 一方、指名派がフリー派に変わるケースを考えてみよう。こちらも2つのパターンが考えられる。

 Case-3)オキニが辞めてしまい、新しいオキニを探すためにフリーで遊んでいる。
 Case-4)たまには違った女の子と遊んでみたくなり、フリーで入る。

Case-3)については、オキニの消滅により@が0になり「@−A < B−C+D」になったケースであり、これを「ビッグクランチ型相転移」と呼ぶ事にする。Case-4)は、B+Dの増大によるものであり、これを「突然変異型相転移」と呼ぶことにしよう。

以上をまとめると、下図のようになる。

4.風俗相転移不可逆仮説


 さて、現実の世界においては、「ビッグクランチ型相転移」及び「突然変異型相転移」によってフリー派に移行した人が、早い時期に「オキニ発見型相転移」及び「フリー幻滅型相転移」によって再び指名派に戻ってくる現象がしばしば観察される。例えば、一度オキニを持ってしまった風俗愛好家がオキニが辞めても次のオキニを探してしまうことがその一例として挙げられよう。

 この事実から、@(指名による一定水準以上サービスが受けられるという期待)を減少させることは、B(指名をしなくても一定水準サービスが受けられるという期待)を減少させることに比べ難しいのではないかと推測できる。そこで以下の仮説を提唱したい。

 風俗相転移不可逆仮説:

 「フリー派から指名派には容易に移行できるが、指名派からフリー派に戻るためには労力が必要となる」

5.おわりに


 風俗相転移不可逆仮説は風俗におけるフリー派/指名派間の移行に関する仮説であるが、筆者はこの仮説が一般の恋愛にも適用可能ではないかと考えている。すなわち「一度彼女を持つと、1人の生活には耐えられなくなる」という心理もこの仮説により説明できるのではないかと考えている。

 これが「一般恋愛相転移不可逆の法則」として成立すれば、人文科学の基本法則の1つとして今後の学問発展の大きな礎となることは明らかであろう。その第1歩として、「風俗相転移不可逆仮説」の実証が切に望まれるところである。