by ルノアール氏
こんにちは、マカオ特派員のルノアールです。
・・というのはジョークで(笑)実際はステイホームで四国・徳島に籠っている日々であります。
・いわゆる新型コロナ禍の影響で、当分の間、自由に海外渡航ができなくなりましたので、最近のマカオの状況等についてまとめてみました。
【マカオへの渡航】
・コロナ以前、日本からマカオへの渡航については、マカオ直行便(成田、関西、福岡の各空港発着)または香港を経由し香港から海路(高速艇・フェリー)または陸路(2018年開通の港珠澳大橋を、連絡バス・タクシー等利用)してマカオ入りするのが主な手段でした。
・現状は、マカオ直行便はほぼ運休状態です。ただ唯一、成田発マカオ行が週一便運行されていますが片道のみなので注意が必要。在日本のマカオ居民の帰国用途のための運航のようです(7月末現在)
・何より、マカオ当局の情報によると、今年1月から入境制限を開始、3月25日から更に厳格な水際対策を講じる為、外国人(中国本土、香港、台湾居民を除く)の入境が禁止されています。(ただし過去14日以内に外国滞在歴のある中国本土、香港、台湾居民も入境禁止。)
・マカオ居民IDカードを持つマカオ居民だけが、条件なしでマカオに入境できます。
・それでは香港を経由するルートは、と言うとこちらも香港当局の情報によると、検疫措置が更に強化され、海外から航空機で香港国際空港に到着したすべての非香港居民の入境禁止となっています。(7月末現在)
また海路(フェリー等)は運行休止しています。香港の場合、コロナ以外に問題が起きているので,ますます規制強化されることも懸念されます。
【マカオIRの現状】
・マカオと言えばサウナですが(笑)、一般的にはマカオ入国の理由としてカジノが大半を占めると思われます。カジノの売り上げで2006年からラスベガスを抜き、世界一の座にいるマカオですが(3位はシンガポール)、最近3年間の売上高を比較してみました。
(2017年)
マカオ 3兆5810億円
ラスベガス 1兆2844億円
シンガポール 4800億円
(2018年)
マカオ 4兆0809億円
ラスベガス 1兆3228億円
シンガポール 5361億円
(2019年)
マカオ 3兆9412億円
ラスベガス 1兆3356億円
シンガポール 5407億円
となり、大体ラスベガスはマカオの3分の1、シンガポールはそのまた3分の1規模という規模のようです。これがコロナ禍の始まった今年2月から減少を始めました。私が最後にマカオに行った1月の売上高で
1月:2982億円(対前年比▼11.3%減)ならまだしも、
2月:418億円(対前年比▼87.8%減)
3月:708億円(対前年比▼79.7%減)
4月:102億円(対前年比▼96.8%減)
5月:238億円(対前年比▼93.2%減)と壊滅状態です。
・カジノ客が9割減という状況は想像も出来ませんが、一方、約60万人のマカオ人口のうち4分の3がカジノ業界に関連した仕事に従事していて、その数約45万人。そこで働く、多くのカジノディーラーやマネジャー、ボウイを含む、マカオ市民の就労者に対し、マカオ政府はこれまで2回の「ばらまき」を実施。4月に現金1万パタカ(約13万5000円)5月以降に現金1万5千パタカ(約20万円)を支給。さらに5千パタカ(約6万7千円)の電子商品券配布など、カジノによる税収が潤沢にあるが所以の政策です。我が日本のアレより、ずっと気が利いていますよね?
・カジノ経営者側からも、「今後2年間ぐらいはカジノ収入ゼロでも、倒産せずやっていける。」とコメント発表があって、「どんだけ貯めこんでいるのか?」と思ってしまいます。
【サウナ等への影響】
・で、興味の沸かない?数字をくどくど並べましたが、その理由は、カジノ売上高とサウナの売上高には、観光客数(入境者数)に比例して相関関係があると思うからです。
・マカオの観光客数は、過去最高を記録した2018年に年間約3580万人、去年も同レベルで、平均毎月300万人、毎日平均で10万人でした。
・コロナ後の6月はなんと16,133人、7月22,556人と1か月かかって、以前の1日分もない状況。対前年比ではそれぞれ、▼99.8%減、▼99.7%減とこちらも壊滅的。
・翻って、マカオサウナの訪問客について上記のような統計は無いのですが、ルノアールの実地調査によると、サウナ訪問の国別内訳は、
・中国(本国、大陸):70〜75%
・中国(香港、台湾):10%
・韓国(大韓民国):10%
・その他(日本、欧米等):5〜10%程度
ぐらいの割合でした。数字からみて中国本土からが圧倒的に多く、入境時の条件さえクリアできれば、掻い潜ってでもサウナへ(つまりカジノへも)遊びに来れるはずです。しかし現実は、観光客数99%減、カジノ売上9割減。そこから自ずと導き出されるのはサウナ客も同様に、8割9割も減少しているのではないかという事です。
【どこでもドアあああ!】
・で、今現在ほど、どらえもんの「どこでもドア」が欲しいと思った時はありません。ドアを開けるとそこは金池サウナのある路地の前。
・果物店の横から入ると、馴染みの越国人のボウイ氏に挨拶した後、エレベータで3Fへ。ロッカールームで準備し、大浴場からいよいよ、多くの嬢達のいる大部屋へ。おー、あの娘がいるし、その娘もこの娘もいっぱいいる!、よーし、来たきた来た!
・中共、韓国の同士は壊滅して存在せず、居るのは気のいい香港人のおぢさんと、大連からはるばる来た推定80歳の松葉杖じいさんだけ。客の中では私が一番若く嬢達の暑い眼差しを、ルノアール一人で引き受けざるを得ません。「これは、○○○の乾く暇も無いわ。」とベリソダさんの口真似をしながら、嬢たちの後ろ姿お尻を目で追って愛でつつにやけていると、ハッと現実に引き戻されました。
【エピローグ】
・マカオ・香港とも外国人の入境禁止、エアーの直行便も通常運行は休止のままです。コロナが収まりかつての日常を取り戻せるのはいつなのか、全く先行きが判らない所です。しかし、意外と早く通常の日々に戻るのではないか、と楽観的に考えたりもしています。
・・・また投稿させて下さい。
四国支部長 ルノアール (R02.08.18)