by マーシー氏
こんにちは、マーシーです。
2011(H23)年も残り少なくなりましたが、振り返ってみると、名古屋の風俗界は2004(H16)年〜2005(H17)年にかけてが一番の全盛期ではなかったでしょうか?「ヘルス」では西川口流を堂々と打ち出したり、「キャンパブ(ピンサロ)」ではアイデア溢れるサービスと笑える店名で風俗ファンを魅了、名古屋名物とも言われた「ビデオパブ」というジャンルの確立、さらには「おっパブ(セクキャバ)」、「テレクラ」・「出会い系喫茶」・「個室ビデオ」等が乱立して、当時の名古屋の風俗は狂っていたとしか思えないような状況であったかもしれません。
しかし、2005(H17)年3月から9月まで185日間に渡り、愛知万博(愛・地球博)が開催され、公式入場者数は22,049.544人を記録しました。2005(H17)年2月には中部国際空港(セントレア)が開港。2006(H18)年10月にはトヨタ自動車と毎日新聞社が所有する46階建ての「ミッドランドスクエア」のオフィス棟がオープン、 さらに2007(H19)年10月には商業棟がオープンして、中部地方で最も高いビルが完成しました。
この合間を縫った、2006(H18)年5月1日に風営法改正が施行され、「ビデオパブ」が真っ先に摘発を食らい、それが「ヘルス」や「キャンパブ(ピンサロ)」にも波及した結果、名古屋駅周辺の風俗マップは大きく変わりました(名古屋風俗今昔マップ参照)。これは一部では「名古屋駅前に進出したトヨタが社員の遊び場となる「風俗店」を締め出した。」などとも噂されました。
しかし、これで1999(H11)年のJRセントラルタワーズの開業と合わせ、名古屋駅周辺は大きく変わり、これらの高層ビルが「日本一元気な街・名古屋」の象徴となりました。これは2008(H20)年に発表された「名古屋市中心市街地活性化基本計画」に基づいたものであり、活性化の目標として、「歩いて楽しめる快適な交流環境の創出による賑わいづくり」を打ち出しており、
(1) 歩いて楽しい快適な都市環境の形成
(2) 高度な利便性を提供できる多様な都市機能の集積と充実
(3) 魅力と賑わいあふれる商業地の形成
というコンセプトに沿って進められており、名古屋の高層ビル化は今後も進んでいくと思われます。すると名古屋の風俗はどうなるのか・・・?
現在、名古屋の風俗界は店名変更、業態変更で生き延びる店、デリに鞍替えする店、廃業の憂き目に合う店など様々で、風営法との戦いも厳しいようです。しかし、こんな状況下に置かれても、下記の風俗グループの勢いは衰えないように思われます。
Crystal group/「ELLE」、「LOVE RA DOLL」、「月下美人」、「SABRINA」、「ACTRESS」、「KING」、「ぱぴよん」、「月下美人倶楽部」、「ACTRESS栄」、「MAPLE」、「AGEHA」、「ひしづまあげは」
MUGEN BRAND GROUP/「DAYTONA VIP」、「Ruf丸の内」、「Ruf倶楽部」、「DAYTONA 新栄」、「SOPHIA」、「HERMITAGE」、「STAGE4」、「DAITONA SPA」
ALPHA GROUP/「エクスタシー」、「ぷあぞん」、「ananクラブ」、「あんあんくらぶ エステ」、「バレンタイン」
GFK GROUP/「ゴールデンハンター」、「東京シャトールージュ」、「妖精」、「ピアス」、「妖精 栄店」、「ルポゼ」、「スタジオK」、「アバンチュール」、「ロッソ」、「ワールド」
星グループ/「星の王子様」、「星の女神様」、「星の紅朱楼」、「星の源氏物語」、「紅ルージュ」、「紅シャオロン」、「紅フォーシーズン」、「星の陽妓楼」、「美しき隣妻」、「プレミアム・ジュエリー」、「奥様ヘルスダイアリー」
JJ グループ/「JJクラブ 池下」、「JJ倶楽部 大曽根」、「JJクラブ 堀田」、「JJクラブ 新栄」、 「SPACE GIRLS the JJ club」、「JJクラブ Sharon」、「JJクラブ Allure」、「フレグランス」、「Love +」、「I-egg」、「JJクラブ 豊田」、「GARIYA」
マネキングループ/「マネキン 名駅店」、「マネキン 神宮店」、「マネキン 日比野店」、「マネキン 今池店」
Nagoya Pleasure Group/「OPERA」、「CLASSY 新栄店」、「CLASSY 四日市店」
Color group/「LOVE BOAT」、「PROUDIA」、「池下回春エステ」、「VOCE」
Blue Group/「禁断の人妻」、「ぺろりん村」、「ぺろりん村2」、「ブルーホール」、「ブルール2」、「人妻の誘惑」、「VIP人妻不倫ヘルス」、「angel wife」、「シャ乱Q」、「恋愛学園」、「Utada Nukeru」
SHIKOU Group/「人妻さんの散歩道」、「新妻さんの散歩道」、「若妻さんの散歩道」、「マスカット」「人妻晩餐会」
競争に打ち勝つにはグループという基盤と組織力が強みになるのかもしれません。また業態変更で多く見られるケースが「エステ」です。このジャンルが出現した当初は、キスはおろか、タッチまでNGが当たり前でしたが、店舗の数が増えれば当然、競争が激しくなります。そのせいか、最近はオプションにキスやタッチを設定する店や、ヘルスとの融合で、フェラや口内発射のサービスまで加えるお店も現れたようです。
そして現在、一番活気に溢れているのがデリです。まるで雨後のタケノコのごとく、毎日のように何件かのデリが新規にオープンしている状況です。さらに料金的に高いというイメージであったデリが檄安路線を走り始めています。60分7000円という過去では考えられないような料金設定をしている店まで出現したようです。しかし檄安にはそれなりの理由があるようで、在籍嬢の年齢が50歳を超える店であったり、ぽっちゃり嬢中心の店であったりしますので、利用の際には入念な下調べが必要と思われます。
さて2012(H24)年の名古屋の風俗界を予測すると、「エステ」と「デリ」が中心という現在の路線がこのまま続くと思われ、このふたつの業態はさらに増えると思います。
「エステ」は「帰りたくない症候群」を患っている中高年の癒しの場、「デリ」は彼女のいない若者たちが恋人気分に浸れる場として、必要不可欠な存在なのかもしれません。昨今、デリの利用が極端に増えた小生、ラブホ周辺で明らかにデリヘル嬢と思われる女性と若者というカップルを良く目にします。仕事に疲れ、ストレスの塊となり、人間関係で悩んだり、コンプレックスに苛まれる男たちが数多く存在する限り、「風俗」という産業は年齢を問わず、求められ続けると思います。
研究部 風俗基礎理論研究室長 マーシー (H24.01.18)