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研究メモ「クソ客と言われないために」

by 勝太郎氏


 今般、思うところがありまして、自戒の意味を込めて「クソ客と言われないために」というテーマで意見を述べさせていただきます。
 私は、SNSを利用していて、Twitterで会員の皆さん、風俗好きの皆さん、風俗業界の方と交流させていただいております。その中で、店名と源氏名を明かした女性のツイートは客へのお礼、出勤情報などの営業的なものや同業の女性とのコミュニケーション目的と思われるものが多いのですが、一方、匿名アカウントの風俗嬢のツイートについては愚痴やこんな「クソ客」がいたので拡散希望といったものが多くみられます。同一人物の裏アカウントかも知れませんが、匿名でなければ影響を考えてツイートできないものと思います。

クソ客とは
 匿名風俗嬢のツイートで「クソ客」と言っているものには以下があります。ハッシュタグは「#クソ客のいる生活」が一般的です。
・デリヘル(ヘルス含む)における本番強要(要請、懇願含む)
・着用ソープにおける生強要(要請、懇願含む)
・ガシマン(女性器への乱暴な指入れ)
・過度なサービスの要求
・髪の毛を触る
・耳など顔を舐める
・フェラチオ時に頭を押さえる
・不潔な身だしなみ
・口臭及び体臭
・個人情報を聞く
・連絡先を聞く
・店外デートの要求
・個人的事情に立ち入る
・上から目線の説教

 他にもありますが、こんなところでしょうか。上記の行為をする客の心境を想像すると、「客は金を払ってるんだから」ということかも知れません。なぜ、その心境になったのかということを解明するには、時代を遡らなければなりません。

お客様は神様か
 昭和36年頃、演歌歌手の三波春夫氏が「お客様は神様です」と言ったといわれていますが、三波春夫氏はその後に「歌う時に私は、あたかも神前で祈るときのように、雑念を払って、心をまっさらにしなければ完璧な藝をお見せすることはできないのです。ですから、お客様を神様とみて、歌を唄うのです。また、演者にとってお客様を歓ばせるということは絶対条件です。だからお客様は絶対者、神様なのです」とコメントしたそうです。
 しかし、「お客様は神様です」というフレーズだけが切り取られて巷間に伝わり、客はお金を払うのだから偉いんだという間違った解釈に変わっていきました。それについては、三波春夫氏の公式HPに、「このフレーズについては、三波本人の真意とは違う意味に捉えられたり使われたりしていることが多くございます」とあります。
 一般的な商取引においても、元請と下請の関係は言うまでもなく、元請に優位性があり、下請、孫請となるに従って弱者となっている状況があります。しかし、独占禁止法では「優越的地位の濫用」を禁止しています。商取引はギブアンドテイクであり、対等な立場であるべきです。

お客様は神様ではない
 風俗店及びその従業員にとって客は売り上げをもたらす存在です。一方、客にとって風俗店及びその従業員は性的サービスを提供してくれる存在です。本来対等である両者ですが、「お客様は神様です」という認識を持った客にしてみると、お金を払うのだから何をしてもいいという思考になるのではないでしょうか。
 それだけでなく、アダルトビデオの影響もあると思います。プライベートの性経験の乏しい方はアダルトビデオで男優がやっている行為は女性が喜ぶはずと勘違いしているのではないでしょうか。
 また、話は変わりますが、路線バスに乗ると、バスから降りる時に運転手に「ありがとうございました」と言って降りる客がいます。女性や子供に多く見かけますが、運転手も「ありがとうございました」と言う人もいれば、不愛想で何も言わない人もいます。お客様が神様であるなら、客は礼を言う必要はないのです。この「ありがとう」は安全に目的地まで運んでくれたことに感謝してのことだと思います。

 私は、サービス地雷嬢には言いませんが、それ以外は姫とのお別れの時、必ず「ありがとう」と感謝を伝えています。キモいオヤジを自認してますので、うら若き女性と性的な行為ができるなんて、その女性がその店に勤めていてくれたからで、さらに私なんかと一生懸命プレイをしてくれて満足させてくれたことについては感謝しかありません。格安店などでは申し訳ないと思うことすらあります。
 クソ客と言われないためには、女性が嫌がることをきちんと認識することが大事です。無意識にやっているなら尚更のことです。それをやらなければ、そして、感謝の気持ちを持って接することで、お互いに気持ち良くギブアンドテイクが成立するのではないでしょうか。お客様は神様ではないのですから。そして、相手は風俗嬢である前に一人の人間なのです。
 本報告が、皆さんの調査活動の参考になれば幸いです。

 事務局長 勝太郎(H31.04.07)

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