〜©日本ピンサロ研究会〜

日本ピンサロ研究会創立20周年記念
「定番嬢」

by KEN氏


 お世話になります,KENです。

 このたびは,当会の20周年にあたり,総務部長から20周年に鑑み,「嬢」もしくは「想い出」をテーマに一筆認めるよう依頼があり,駄文ですが投稿させて頂きます。

 毎日更新作業をしていると,逆に年単位の感覚がなくなってきます。わたくしが管理人を拝命してからは18年,当会は生誕から20年と,振り返れば恐ろしい年月が経過してしまいました。
 日進月歩どころか,時進日歩の感もある,栄枯盛衰が著しいwebの世界で,なんとか20年間生き残ってきたのは,実業の世界で50年続けるよりも難しいのではないかと思います。これもひとえに,会員諸氏,読者諸兄のおかげで,改めまして,感謝申し上げます。

 さて,今回のテーマですが,どちらにするか悩んだ結果「嬢」をテーマにすることにいたしました。ただ,わたくしは,皆様のように披露できるような色恋事はほとんどございません。
 そこで,今回は「定番嬢」と言う「言葉」について,書いていきたいと思います。

 定番嬢と言っても,これは当会内だけで通用する言葉で,風俗一般では「お気に入り」とか「オキニ」と表現するのが一般的かと思います。では,なぜ,一般的な名詞を用いずに,独特の「定番嬢」と言う名詞を用いているのか?もちろん,これには理由があります。

 わたくしが,初めて行った風俗は,今はなき平塚の伝説的ピンサロ「ジャンジャン」です。当時のはやり方は尋常ではなく,平日でも,50人以上が行列を作り,入店するまで2時間かかったなんてこともざらでした。嬢もおそらく,毎日50名は出勤していたのではないかと思います。
 このころのweb環境は,ADSLもなく,固定電話回線経由で,「ピーーーゴロゴロ」と妙な音を出してつなげて,通信速度は十数キロバイトと言った,今では考えられない時代です。カケホーダイが出てくる前は,通信費に4万や5万かかっていました(笑)OSはやっとウィンドウズ3.1が出始め,Dosを立ち上げた後に,コマンドで「Win(もしくはWindows)」と入力して,ウィンドウズを立ち上げる,そんな時代でした。

 そんな状態でも,既に風俗サイトやコミュニティのようなものは存在しており(当会もその一つですが),そんなところで,同好の士と交流していましたが,そこで初めて「オキニ」と言う言葉を聞きました。
 しかし,わたくし自身,この「オキニ」に違和感を覚えていました。違和感と言うか,本能的に,この言葉は,人により多少の差はあるにしろ,精神的に嬢に依存している,そういう言葉に思えたのです。

 顔にしろ,性格にしろ,なにがしか惹かれるから通うので,どう考えても,ある部分では,嬢に依存しているのは間違いないのですが,それが「オキニ」と言う言葉を使う事により,さらに深化してしまっていくように思えてなりませんでした。
 言葉と言うものはとても大事で,口に出した時,耳に入ったとき,どうしても頭に焼き付けられます。今まで何とも思っていなかったのに,言った後や,聞いた後には,意識に刷り込まれてしまい,それは二度と消せません。
 風俗嬢もいずれは引退しますし,その時あまりに精神的に依存していては,心のダメージも大きいのは自明です。引退時にその旨言ってくれればいいのですが,中には,ある日忽然と姿を消して,それっきりと言う嬢もおり,そうなれば,ダメージはかなり大きくなります。
 当時でさえ,実際にそうして,ダメージを受けていた同好の士を見ていましたし,その後も会員の方で何度となく見てきました。
 わたくしは,敢えて嬢とは距離を取った方がいいだろうと考え,嬢には申し訳ないですが,擬人化ではなく,嬢を擬物化し「物」として擬制すればいいのではないかと思い,よく使われる「定番商品」から拝借し「定番嬢」と言う事にしたのです。

 当会運営から,暫くしたころ,ある会員さんが当職に「どうも嬢に恋をしてしまいそうだ,なんとか解決策はないだろうか?」と相談された時,前述のわたくしが定番嬢と呼ぶいきさつを説明したところ,その方は膝を打って共感してくれて,以後,オキニではなく,定番嬢を使いようになりました。
 また,その際,一人に集中しては,失った時のダメージが大きいから,できれば定番嬢は複数いたほうがいいとも助言いたしました。
 その方は,一般社会でも確実に尊敬されるレベルの秀才ですが,そんな秀才でも,こうした悩みがあり,わたくしのような学のない人間のアドバイスを聞くのかと,人間の何たるかを見た気がしました。

 その後わたくしは,この自分の決めた「定番嬢」と言う呼称と,定番嬢は複数と言うルールを忠実に守って遊んでまいりました。おかげで,定番嬢が引退しても「じゃ,次行こうか!」とあまりダメージも受けずに来れたと思います。

 当会でも,何度となく「オキニ」にがっつりハマって,最終的には悲惨な結末になってしまったのを見てきました。恋は盲目ではないですが。そうなると周りが何を言ってももうだめで,結局周りの想像通り,否,想像を超えた結末を迎えてしまう事も多々ありました。
 個人的には,風俗嬢とお付き合いするかしないかは,各人の考え次第と思いますが,風俗嬢はキャバ嬢と違い,優しい子が多く,精神的にもかなり頼ってくる傾向があると思います。キャバ嬢は金になびく,風俗嬢は心になびく,そんな印象です。おそらく,客としての立場と,お付き合いする立場では,その心の負担は想像を超えるものだと思います。
 ただ,過去の皆様からの見聞を参考にすると,通えば通うほどその可能性は遠のく,という事ではないでしょうか。おそらく,初回か2回目で,ただの客か,それ以上になるかはっきりする傾向があるようです。遅くとも3回目までで,それ以上通っていたら,おそらく客を超える存在にはなれないと思った方がいいかもしれません。
 それと,そもそも,風俗に来る男を嬢が客としてではなく,一男性として信用できるか否か,立場を置き換えて見てみれば,一目瞭然ではないでしょうか。

 もう一つ,長い経験で得た知見は
「今,最高と思っている嬢を超える嬢は,半年以内に必ず出現する」
と言う事です。これについては,私自身,例外なくそうでした(笑)

 以上取り留めのない事を書いてきましたが,嬢の笑顔は,自分そのものではなく,金を払う客である自分に向けられている,それを肝に銘じて,風俗遊びをして,くれぐれも人生を踏み外すようなことがないようにしていきましょう。

 日本ピンサロ研究会 会長 KEN (H30.07.27)

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