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論文「21世紀オナニー 〜TENGAは現代人の新プレイたり得るか」

by Dr.Robert氏


1. Introduction

「オナニーの未来が、やってきた。」

 TENGAとは、2005年あたりから彗星の如く現れ、 あの福山雅治がラジオで熱弁していた とされるオナカップのシリーズである。 公式サイトは こちら

 はじめのうちはネタにしかされていなかったようであるが、 近年では、 ネットユーザを中心に徐々に広まりつつあるらしく、 様々な使い方 も提案されている。

 このような新しい使用法についての記述を見ているうち、 筆者は、 「平素はなかなか風俗店に行く予算や時間が確保できない 『現代人』たる諸兄にとっては、 非日常的な射精快感を得る行為という意味で、 TENGAが 『簡易版のプレイ』 としての意義を持ち得るのではないか?」 との着想を得た。 今回、その可能性を探る第一歩として、 TENGAシリーズのいくつかについて、 実際の使用感をまとめておくこととした。 「時間が無くてお店に行けないから溜まってて とりあえず抜きたかっただけだろ」 というツッコミは無視する。

2. 実験装置概要

 今回、検証実験を行うために購入したのは以下の2商品、 計6種のオナカップである。

【お試しセット!】 TENGA スタンダード 5種セット
TENGA FLIP HOLE フリップホール 【3種類ミニローション付き】

3. 実験結果

 個別にまとめる。 なお当然のことながら極私的かつ感覚的な記述であり、 一般化にはなお多数の検証実験を重ねる必要があることを明記しておく。 読者諸兄のさらなる検証報告を期待する。 順不同である。

エアクッション・カップ

 他のとは違う密着っぷりを謳っているが、 正直、違いはわからない。 密着しているのだが、他のもよく密着するのである。 一番萎えるのが、これは個体差のせいなのかもしれないが、 挿入すると行き場を失った空気が入り口付近の何らかのポケットに入って、 はなちょうちんのように入り口付近の側部が膨らむのである。 まぁ、 ものすごい伸縮性というか、 柔軟性がある素材なのだということはよくわかる。 高い快感度はあるが、 他のと比べたときの個性という意味では、 一番「?」となる製品であった。

ソフトチューブ・カップ

 最重要ポイントは、この全体の形状、デザインである。 このデザインなら、隠匿してあったこれを発見されたとしても、 「ああ、これ髪の毛のジェルだよ」 などという言い逃れが可能なのである。
肝心の使用感であるが、 下記の 「ディープスロート・カップ」 と同様、良くも悪くも「期待どおり」というか、 「普通に良い」。 ただ、ほかのモデルと決定的に違うのは、 このモデルのみホールを内包する「容器」 の部分がスポンジでできているため、 持った感じ(すなわち動かしている手の感じ)が変わる。 案外、こういうところにも差を感じるものなのだなと思った。

フリップ・ホール

 重い。
 でかい。
 ゆるい(笑)。
 しかし洗いやすいことはこれ以上無いぐらいである。 が、昔ながらのシンプルな「貫通式」も非常に洗いやすいので、 そっちでいいじゃん、という感は否めない気もする。 上記のサイトを見れば図解してあるが、 「パカッ」と2つに割れるというか開く構造である。 内部構造が笑えるぐらい精巧かつアイデア満載である。 2つに分かれたそれぞれの側に刻まれたイボイボ・パターンが 「意味ありげに」 異なっているのである。 しっかしこんなイボイボパターンよく思いつくよな。 おそらく製作スタッフ内に 「違いの分かる男」 がいるのだろう。
 なお、けちょんけちょんにけなしているが、 実験後もたびたびお世話になっていることを記しておく。

ディープスロート・カップ

 これは一番使いやすい気がした。 変な事をせず、普通のままで、良さを追究した感が、 フォルムだけでなく使用感からも感じられた。
 先端の空気穴を閉じれば、かなりバキューム感、 というかバキュームフェラ感?が高まる。 単に内部が吸い付くだけでなく、 入り口付近がまとわりつく感じがなんともいえない。 他の商品でも若干感じたが、 先端部に対してかなり攻撃的な設計になっている。 イッてる数秒の間にいわゆる 「くすぐったい」 過敏な状態に遷移するわけだが、 その数秒間にこのカップを動かしていると、 急に痛く感じられるのだ。 もちろん生の女の子の上の口や下の口ならこんなことは起きないのだが、 まぁ、難しいところだ。 個人的にお薦めの使い方は、 最初の挿入の時だけ空気穴を開けておき (そうしないと入りにくい)、 閉じてから使うというもの。 使いやすさと「ディープスロート」 らしさの両方を損なわない楽しみ方だと思うが、 いかがだろうか。

ローリングヘッド・カップ

 これは面白い。 巷のレビューを見ても、 あるいはメーカーサイトを見てもわかるように、 こいつの本領発揮は、 ピストン運動ではなく、 根元を固定しての ローリング・モーション である。
 内部の突起がもたらす感覚は、 まさしく未体験のものであった。 強烈というわけではない。 未体験の不思議な快感である。 これを、 通常のピストン運動の中に織り交ぜてやれば、 変化に富んだ「楽しい」プレイが楽しめることは請け合いである。 ただし、 ぐりんぐりんやってると 「アタマの半球状の部分」も 「押さえてる根元の部分」も、 包装フィルムがズレてくるから、 これを存分に楽しむためには、 最初から包装フィルムを全てはがしておくことをお勧めする。
 1つ、注意点というか何と言うか、気付いたことがある。 AVなどをオカズにやろうとしても、 このローリングの感覚と通じる本物の女性とのプレイが存在しないので、 どう妄想してもAVとシンクロしないのである。 その意味では、 オカズへの没入感を大切にする人にとっては、 この不思議な(変な?)快感に期待するより、 ディープスロートカップの「普通の快感」 を大切にするほうが総合的には良いような気がする。
 クラシック音楽には具体的なイメージの湧きやすい名前のついた 「標題音楽」(例:ベートーベン・交響曲「運命」)と、 音楽そのものを楽しむ「絶対音楽」 (例:モーツァルト「ディヴェルティメント第1番」) とが存在するが、それになぞらえて言えば、 このローリングヘッドは「絶対快感」をもたらす機能がある、 と言えるかもしれない。

ダブルホール・カップ

 Sweet sideとBitter side、前からと後ろからと、 Bitter and Sweetな2つの快感が1つで楽しめる作品。
 貫通式ではなく、別々の方向に入るというか、 入れ違いになるように工夫されている。 それぞれの特徴は、その名の通り、 ソフトとハードである。 空気穴は、それぞれ反対側の口のそばに、 小さな穴があいている。 これが実は問題なのだ。 この穴は、ふたの内側にある。
 ということは、だ。
 片方で1回終えたら、どうするだろうか? 他の作品ならば蓋をして終了、 なのだが、これはそうはいかない。 反対側でもう一回、となったとき、 穴から噴射する空気と変形に伴う盛り上がりで、 蓋が取れてしまうのだ。 そして入口があらわになった「反対側」の奥底から、 ぎゅーっと押し出されるような形で、 中から1回戦目のナニが泡を立ててあふれてくる。 いいアイデアだと思ったのだが、個人的には、 これは使えないと思った。使ったけど。
 なお、感触はSweetの吸い付く感じがGoodで、 Bitterは少し刺激がゴツゴツし過ぎてるような感じがした (特に放出中の「感覚の激変期」に思った)。

4. Concluding Remarks

 フリップ・ホールを除いて、 全て取扱説明書に書いてある通りに使い捨てでやってみた。 この使い捨てというのが、いかに心理的負担を軽減しているか、 よーくわかった。昔ながらのオナホにつきまとう、 あの何とも言えない 「使用後のおそうじ」 からの解放である。 勃って2秒で挿入し、イッて2秒でポイである。 この手軽さ! 高い完成度にはあまりに不釣り合いな手軽さ、 この2つの共存がTENGAの本質と見た。 もちろん旧来のオナホとは比べ物にならないこの高い完成度であるから、 ネットを少し巡れば再利用法も紹介されている。 しかし、いずれの紹介でも指摘されているように、 完全な再利用は非常にめんどくさいようである。 それならば旧来の貫通式オナホで十分である。 やはりTENGAは 「2秒で挿入、2秒でポイ」 と手軽に使うべきなのであろう ‥‥このことに価値を感じられるかどうかが、 割高気味なTENGAのユーザになれるかどうかのワレメ、 いや分かれ目ではないだろうか。

 「結果」冒頭にも記したが、 今回の報告は極めて私的で感覚的、 というか感覚のレポートである。 一般化するには程遠いのであるが、 このように記録しておくことは重要であり、 その積み重ねこそが風俗学の基盤 (本番ではない) を形作るものである。
 また、TENGAシリーズには、本項で取り扱った赤い 「スタンダード・エディション」だけでなく、 白い「ソフト・エディション」 と黒い「ハード・エディション」のシリーズ、 さらにたまご型のTENGA EGGなども存在する。 さらにフリップ・ホールについて言えば、 ローションも数種発売されており、 さらに「人肌にキープ」するための「TENGA ウォーマー」 まで存在する。 従って、質・量ともに、 まだまだTENGAシリーズは新しいプレイになり得るか、 という大命題の検証には遠いと言わざるを得ない。

 しかし無謀を承知で、 あえて本検証実験のみからこの大テーマに関して (個人的に)結論を下すならば、 「あり」だと思う。
 特に今回購入した「5種セット」は4,085円であり、 価格としては格安ピンサロである。 その格安価格で6回抜けるのである(ダブルホールがあるので)。 実際の風俗店で支払うサービス料金は全て 「使い捨て」 のサービスに支払っているのであるから、 「プレイ」だと思えば、 TENGAを再利用せず 「2秒で挿入、2秒でポイ」 することには価格面でも整合性がある。 そしてこのamazon.comの箱を開けた時に目に入る 「オナカップの5種盛り」 を見たとき、 そして「さて今日はどれで抜くかな」という妙な高揚感と慎重さは、 まさしくパネル見学のそれと酷似しているのである(たぶん)。 その上で、「ローリングヘッド」に代表される「新しい感覚」は、 まさに21世紀、新境地を拓くパイオニア精神の産物であり、 多忙な現代人のライフハック術としての意味合いと合わせて考えると、 「21世紀の新プレイ」と言えるのではあるまいか。

 本論文では、オナカップシリーズ 「TENGA」の 「スタンダード・エディション」5種および 「フリップホール」 の実際の使用を通じて得られた知見をまとめた。 さらにそこから 「TENGAは忙しい現代人にとって新しいプレイになり得るか」 という命題について考察し、 「あり」との結論を下した。 実験を行った月は、 事情によりよめさんが長期不在という幸運に恵まれたにも関わらず、 激しい出費と多忙のためオキニ通いができなかったので、 ありがたかったこと、 個人的なおススメはディープスロート・カップであることを、 最後に記しておく。

 事務局 局付教導研究員 Dr. Robert (H21.09.05)
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