by アローゼン氏
アローゼンです。今回は話題となっている「マイナンバー」に関する研究ノートです。
某店で勤務している元・定番嬢がマイナンバー制度を話題に出してきました。勤務している店がマイナンバー対策を一切していないため、辞める嬢が多くなっているという話です。詳しく訊いてみると、マイナンバーがきっかけでいわゆる「簿外収入」がバレてしまうのではないか…と恐れた嬢が次々と辞めてしまったそうです。
家計を助けるためにアルバイトとして風俗店で働く嬢にとって、マイナンバーは怖い存在になりそうです。風俗店の給料は現金支給がほとんどで、嬢自身が詳細な申告書を提出することはまずありません。マイナンバーでこういった「簿外収入」を把握されると、風俗勤めが家族バレする可能性があると考えているようです。店側が対策としてダミー会社を設立して嬢がそちらで勤務する、という形にすればある程度は対策はできますが、それでも不自然に多い収入を家族から問い詰められる可能性はあります。
給与から源泉徴収されている私たちのような給与所得者はなかなかピンとこないのですが、風俗嬢の大半は「自営業」なので、本来は自分で詳細に申告しなければなりません。今まではそれが曖昧になっていて、本来の収入に応じた税金や保険料を支払っていない嬢が大半だったと推定されます。当然、先述の元・定番嬢も、店からは現金払いでもらうだけで、本人は申告していなかったそうです。税金や社会保険料を公正に徴収するために国民の収入を把握する、というマイナンバー制度の趣旨はとても重要です。
閑話休題。マイナンバーがきっかけで「秘密のアルバイト」ができなくなるか否かは、ひとえに店側の対応によるところが大きいと思います。名目だけでも嬢を給与所得者にする、自営業者としてきちんと申告させる、など対策を打つ必要があると考えます。大手グループでは以前から会社員という名目で働いてもらい、さらには収入の調整をしているところもあるようですが、これからは零細店も含めてこのような対策を取らなければならなくなります。そのための経費や人員が多くかかるのは明白ですが、対策を取らなければ、嬢も安心して勤めることができなくなります。
元・定番嬢が勤める店はマイナンバーに関する対策を怠った結果、嬢が次々と辞めてしまいました。面接の申し込みは時々あるようですが、マイナンバー対策をしていないと聞いて入店を辞退するそうです。その結果、とんでもないことをするようになりました。
いわゆる「出勤の催促」や「架空出勤」は当たり前。さらには「常連客が予約している」と嘘をついて嬢を出勤させる、初めて指名する客に別の嬢(いわゆる「振替嬢」)をあてがう、などです。その話を聞いて私は怒りが爆発しました。元・定番嬢には、「ごめん。もうこの店には足を運ばない」と宣言しました。結果として定番嬢を失うことになりましたが、これは仕様がないと割り切っています。
マイナンバー制度は、風俗や水商売で働く女性にとっては面倒な存在になりそうです。しかし、今まで曖昧にしていた「簿外収入」を申告し、税金や社会保険料を納付することは国民としての大事な義務です。嬢の皆さんには、マイナンバー制度の趣旨を踏まえた 上で働いてもらいたいと願っています。
まとまりのない文章ですが、ご精読ありがとうございました。
会長付属調査隊 東部方面調査隊長 アローゼン (H28.01.04)