〜©日本ピンサロ研究会〜

研究ノート「口内発射と素股の歴史的背景」

by るねぱぱ氏


 口内発射と素股に関する一考察

 小生が大学に入学した頃、ヘルスといったニュー風俗はなく、キャバレー、ピンサロ、ストリップ、ソープしか風俗はなかった。小生達はもっぱら吉祥寺をホームグランドにしており、旧・近鉄百貨店裏のピンサロ街でよく遊んでいた。そこには本サロも数多くあり、小生が所属していたサークルは7700円で本番ができる「ベトナム」というお店を贔屓にしていた。

 さて、ピンサロのようにリップだけの遊びは世界を見渡しても日本しかない。しかも口内発射なんて、他の国の人から見れば信じられないプレイのはずだ。ピンサロが誕生した頃、口内発射というプレイはなく、フェラチオをし、イキそうになると口から離し、フィニッシュは手でしごいておしぼりの中に発射させていた。それでは味気ないと考えたとあるお店の経営者がなんとか口内発射はできないものかと考えた。
 しかし女の子に相談すると猛反対される。そりゃうそうだ。客のザーメンを口の中に発射されるなんて嫌に決まっている。そこで経営者は女の子達を説得するため、みんなの目の前でトイレに溜まっていた汚水を飲み込んだ。それを見て女の子達は納得し、口内発射が行われる事となる。これが大当たりし、そのお店は連日お客で賑わう。他店もこれに追随し、日本中に口内発射OKのピンサロが広まっていく。

 男性にとって口内発射は気持ちいいが、女性は物凄く嫌なものだ。当時付き合っていた女子大生に口内発射したら、物凄く嫌な顔をされたのを覚えている。風俗の仕事をしているコだって本音はしたくないばすだ。ヘルスが誕生するとシックスナインがプレイのメインになるが、お客がイキそうになると大半の女の子が口を離していた。
 性感ヘルスが誕生し、素股プレイが主流になると風俗店で働くコが増え、しかも確実にレベルアップしていく。口内発射をする必要がなくなったのが原因と考えられる。フードルと呼ばれる超可愛い女の子が「私、口内発射がないから風俗の仕事をしようと思ったの」そう話してくれたし、西川口の本サロで働いている女の子にいたっては、「口内発射されるくらいなら本番のほうがいい」とまで言っていた。最近は口内発射をオプションにしているお店もあるし、それだけ女の子にとって口内発射は物凄く嫌なプレイなのだろう。

 さてさて、最近はどこのヘルスでも当たり前に行われている素股だが、元々はセックスを拒否する女性、またはなんらかの理由でセックスができない場合、太ももを閉じた状態でローションを塗り、そこにペニスを差し入れて射精に導くといったカタチだった。吉行淳之介の小説「夕暮れまで」を読むとそういった描写も登場する。
 今の素股は今から14〜15年前に「乱コーポレーション」という風俗グループのオーナーの元夫・K氏が考案したものだ。当時K氏に誘われるままお店に遊びに行った。
 フェラチオされ、ボッキするとローションがペニスに塗られ、女の子は背面騎乗位で跨がってきた。この背面騎乗位というのがK氏が考えた重要なポイントだった。女の子が跨がってきた瞬間、本当に入っているような感触がした。
「ねえ、これってひょっとして入ってる?」
 そう聞くと、
「うん、入ってるわよ」
 女の子は腰を振りながら喘ぎ始める。なにしろ背面騎乗位だからこっちからは接合部分はまったく見えない。本当にセックスしていると錯覚し、興奮はピークに達し、あっという間に射精したのを覚えている。
 プレイが終わった後、女の子にどうやったか説明してもらうと、マンビラ、つまり小陰唇と手の平でペニスを包み込んでしていたのがわかった。膣口の肉襞とペニスが擦れ合うからこそ気持ちいいのだ。しかも演技もなかなかのものだった。
 なぜ背面騎乗位がいいいか。それはボッキしたペニスを思い浮かべればすぐわかる。ペニスはお腹のほうに向かってそそり勃つ。つまり背面騎乗位だとペニスは常にマンビラのほうにより強く密着する。これが普通の騎乗位や正常位だと、逆、つまり手のほうにペニスは向かっていくカタチとなる。ここにK氏が練りに練った素股の妙があるワケだ。
 最近の素股は普通の騎乗位、正常位、バックといろんなバリエーションがあるが、女の子がペニスをしっかり握っているのがわかるし、中には完全な手こきになっているコもいる。「乱コーポーレーション」が分裂、崩壊した後、K氏が考案した素股をきちんと女の子に講習する人物はいなかったようだ。素股は今や全国各地の風俗店で体験できるようになったが、正当な素股プレイができる女の子は一人もいないのではないだろうか。それが残念でならない。

 元老委員会 委員 るねぱぱ (H20.06.28)

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