〜©日本ピンサロ研究会〜

研究ノート「ストリップに関する一考察」

by ロム氏


 ストリップ考察ノート

 〜ストリップ鑑賞後に思うこと、又ストリップの方向性についての意見〜

 こんにちは。エロスを愛する男、ロムです。
 先日、初めてストリップ劇場に行ってきましたので、その考察をしてみたいと思います。
 いわゆるストリップ劇場に対してなので特定の劇場名は伏せたいと思います。  皆さんはストリップに行ったことがおありでしょうか。かつての花形性風俗であったストリップは、いまやエロ映画とともに衰退の一途をたどっています。

 まず、先に結論から言いたいと思います。ストリップははっきりいって面白くもなんともないです。「いや、あれはあれで面白く、後世に残さなければならない」とおっしゃる方もいるでしょう。しかし、ストリップはもはや、かつての閉ざされた性風俗の残骸でしかなく、何も新しいものを見いだせない、ただの余興にすぎないと私は思います。

 さて、私がストリップに興味を抱いたのは中学生の頃でした。そのころの知り合い(正確には知り合いではありませんが、結構有名な方なので間柄は秘密です)にストリップのファンの方がいました。顔パスだと自分で言うくらい通っていたようで、そんなに素晴らしいところなのかと私は色々想像していました。
 私が想像していたストリップというのは、芸術的で、淫らで、エネルギーに満ちたものでした。しかし、どうでしょうか。私が見てきたストリップは、芸術的なことなどかけらもなく、淫らでもなく、場末の腐臭がしていました。もちろん私が、あまりにも高望みをしていたことは否めません。しかしエンターテイメントの要素すら感じませんでした。

 ストリップに行く方は何を求めて、そして帰りしなに何を得るのでしょうか。最近ポールダンスが流行しています。ポールダンスもストリップの分類ですが、明確に違うところがあります。それは躍動的なところです。
 私が感じたストリップの唯一の見どころは、その線の美しさと、アクロバティックなポーズでした。しかし、それだけでは女性たる美しさを表現するには、少々弱いでしょう。ポーズもどの踊り子も同じ姿勢でしかありません。ポールダンスに見られるような、揺れる乳房もなければ、腰の動き、足の先端の緊張感、エネルギッシュな筋肉の動き等々、はストリップではあまり見ることができません。
 女性の美しさを表現する手段は、弾力であったり指先の動きであったり、彼女らの持つ美しい肉体の動きに他なりません。ストリップにはエロ本を連続写真で見ているような味気なさがあります。同じ写真でも高名な写真家の手によるものは、何かの行為の最中の瞬間を切り取ったような躍動感があります。写真に写っているモデルの前後の動きを容易に想像できるような動きがあります。

 つまり、ストリップは女性器を見せる動きに重きをおいて、本来の女性の持つ魅力(もちろん性的なところ以外も含めて)を軽視しているのではないかと思われるのです。
 踊り子自体は、綺麗ですし、スタイルもいいです。しかし、踊りが下手です。自らをアピールしません(つまり色気がありません)。非常に中途半端な気がするのです。
 これは、踊り子が悪いのでしょうか。私はそうは思いません。客が悪いのです。客が踊り子に求めていないからです。おそらく人気がなくて干される踊り子というのは少ないのではないでしょうか。

 エンターテイメントの世界では漫才にしろ、手品にしろ、面白くないものは干されていきます。それは客の求めているものを満たせていないからです。
 もちろんお笑いでも、芸人が出てきて何かを言う前から笑っている、仕込みかと疑いたくなるような観客がいますが、ストリップの客はこの観客と同レベルなわけです。ですから踊り子は画一的なポーズで満足し、うまくない踊りに疑いを持たず、踊り子を、個々ではなく単なる踊り子の一員としか見ていない客に、自らをアピールしないのです。

 では、エロスを愛する男の一人として、どうストリップと対すればよいでしょうか。それは、劇場に対して要求を上げればいいのです。つまらないとはっきり言えばいいのです。学芸会レベルでお金を払うのは嫌だと言えばいいのです。海外のようにバーで飲み代だけ払って、余興としてサービスで見れるストリップでもまだエンターテイメントとして成立しています。

 そういえば劇場に来ていた客のほとんどが年配の方でした。悲しいかな、若ければいい、見れればいいというような考えなのでしょうか。私が悲しいのは、踊り子たちが向上心を持てない現状にあります。

 ストリップを、女性の魅力を発揮する場として再生していただきたいです。ストリップに感動や驚きがあっていけないのでしょうか。女性の魅力はマンコだけでしょうか。けつの穴を丸々見せられて、何が色気でしょうか。もっと他にやることがあるはずですよ、劇場さん。あんたらぐうたらすぎますぜ。

 以上が私のストリップに対する所見です。恣意的な意見ではありますが、まったくの的外れではないと思います。異論反論がある方もいらっしゃるでしょうが、正論とは、違った意見を組み立てることによって出来上がります。まだストリップを鑑賞されていない方は、ぜひ劇場に足を向け、その目でストリップの現状を見てください。
 エロスというのは、最も身近で、最も完成された芸術であったはずです。たかがストリップですが、これをエンターテイメントとして盛り上げるか、否かは、われわれ観客にあるのです。ロムでした。

 (H20.12.28)

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