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研究ノート「性感染症の臨床例〜尖圭コンジローマ〜」

by 勝太郎氏


 調査部の勝太郎です。風俗で遊び始めて30数年、これまで一度も性病に罹ったことがないというのが自慢でしたが、ついに記録が途絶えました。今回は、尖圭コンジローマの治療について報告致します。

 11月の青森遠征から帰って数日後、性器の竿の部分に直径3mm程度の黒っぽい疣(いぼ)を一つ見つけました。すぐに尖圭コンジローマを頭に浮かべ、インターネットで調べると、「カリフラワー状、鶏冠状」とあるので、普通の疣が性器にできたのかなと思いましたが、素人判断ではまずいと思い、即日泌尿器科に行きました。

【診察】
 インターネットの口コミサイトで評判が良かった都内の皮膚科・泌尿器科の個人病院を訪ねました。
 まず、疣の発生場所や、いつできたかなど基本的なことを聞かれた後、患部を見せます。医師は一目で「HPVだね」と言いました。HPVとはHuman Papilloma Virusの頭文字をとったもので、和名は「ヒト乳頭腫ウイルス」のことです。代表的なのは、前述の尖圭コンジローマですが、発見されているHPVウイルスの型は100種類以上あるそうで、尖圭コンジローマはそのうちの「6型」及び「11型」だけをいうそうです。さらにハイリスク型とローリスク型に分けられ、ハイリスク型なら男性は陰茎がん、女性は子宮頸がんのリスクが高まるそうです。
 以上の説明を受けた上で、「疣を切るのは保険適用だが、切り取った疣を検査してウイルスの型を調べるのは保険適用外なので、いわゆる混合診療は禁止されているため全額自由診療になる」と言われました。

【治療】
 早速、疣を切ると言われてベッドに横になり、患部を出します。医師は「麻酔するね」と言って陰茎に注射し、レーザーメスで疣を切り取られました。時間にして数十秒です。出血はなく、消毒もありません。「もういいよ」と言われてズボンを上げ、椅子に座って説明を聞きます。当日の入浴は可で、化膿はしないとのことです。軟膏(新キノロン系外用抗菌剤)が出ました。診察、治療、検査及び薬代含めてちょうど5万円でした。高いと思いましたが仕方ありません。家に帰ってから患部を見ると、レーザーで焼き切ったからか、皮膚が黒く焦げているような感じでした。麻酔が切れてからも痛みや腫れは全くありませんでした。

【検査結果】
 3週間後、検査結果を聞きに行きました。
 検査の結果、HPVウイルスの型は「6」ということでした。前述の通り、尖圭コンジローマです。
 尖圭コンジローマの症状は他の方のレポートやネット情報では「カリフラワー状、鶏冠状」とあるので意外でしたが、医師も「思ったより普通の型だったな」と漏らしたので意外だったようです。
 また、HPV6型はローリスクのため、抗ウイルス剤の治療はなく、経過観察で良いとのことでした。その後、患部を見せると、医師はガラス板を患部に擦りつけ、顕微鏡で見て言いました。

  医「まだうつす可能性があるから、性交は3ヶ月禁止ね。」
  勝「・・・。」

 そんな訳でこの日は診察を終えました。今回も自由診療で、4,000円でした。

【予後】
 疣を切り取った部位の治癒状況については、術後3日ほど後に黒く焦げた皮膚が取れ、出血は無いものの浸出液があり、その状態が約2週間くらい続いて、3週間後に浸出液が出なくなってかさぶたになり、4週間後には見た目では分からないくらいになりました。恐れていた再発はこのレポートを書いている時点ではありません。

【完治及び調査再開について】
 前回から約1ヶ月後(疣切除から2ヶ月後)、3度目の診察に行きました。
 患部を見せると、またガラス板を患部に擦りつけて「変な組織が出てないといいけどね。」と言って顕微鏡を見て、「何もないね。」と言いました。
 ウィキペデアには「〜症状がなくなり、病変が消えて半年以上再発がなければ完治と考える」と記載があります。私が受診した医師は3ヶ月の性交禁止と言いました。長い方が安全なのでしょうが、病変が出ていない限り他人にうつすことはないウイルスなので、3ヶ月後に調査を再開します。それ以降は局部の観察を行いながら、変化があればすぐに受診しようと思います。
 また、これまで3ヶ月も性行為を空けた期間は無く、良い機会なので、HIV・梅毒の検査を受けようと思っています。再開はその結果を確認してからとなります。

【感染源について】
 感染源については、潜伏期間がよく分かってないウイルスのため特定できません。直前かも知れないし、数ヶ月前かも知れません。HPVウイルスは抗体ができないので、一度罹って完治しても再度感染します。そう考えたとき、定番嬢が感染源だったら、またもらう可能性があるので定番嬢及び裏を返したいと思っていた嬢とは今後会わず、調査再開後は新たな出会いを求めることにします。それが安全とは言えませんが・・・。
 なお、HPVは性交経験のある女性の80%が一生のうちに一度は感染すると言われています。無症状のまま自然治癒する場合が殆どだということですが、そうしたウイルスを保持している女性と性交渉を行えば、もらうのは確率の問題ですね。

【感想】
 初めての性病で検査結果を聞くまではドキドキしましたが、他の方のレポート(特にnaotoさん)にあるような悲惨な状況とは異なり、禁欲だけがつらかったです。
 治療費については、典型的な尖圭コンジローマの症状(カリフラワー状、鶏冠状)の疣でしたら、切り取って経過観察ということで保険診療になったと思います。私の場合、ほんの小さな疣で医師も診ただけでは尖圭コンジローマと診断できなかったようで、自由診療であるHPVの型の検査という方法をとったのだと思います。合計で58,000円かかりましたが、禁欲期間が3ヶ月でしたので、その間に調査していれば、それ以上かかっていた訳で、安心を買ったと思うしかありません。
 性病を用心するなら遊ばなければいいということになりますが、そうもいきませんので症状が出たら(おかしいと思ったら)すぐに病院に行くことが大事だと思います。

【予防について】
 最後にインターネット情報ですが、HPVの予防について書かれていたので紹介します。
 性行為の前後に男性器を石けんできれいに洗うことが重要だそうです。普通の石けんで良いので性器を清潔にしておくことでHPVウイルスの感染を予防できると言われています。
 ホテルでデリを呼んで、行為後に女の子だけシャワーに行かせて、そのまま寝る・・・なんてことをたまにしていたので、そういうのがいけなかったのかも知れません。

 本報告が皆さんの調査活動に少しでも参考になれば幸いです。

 調査部長 勝太郎 (H29.02.03)

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