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研究ノート「無店舗型性風俗特殊営業に関する一考察」

by KEN氏


 こんばんは,みんなさま,KENであります。
 最近の風俗業界の動きを一瞥して,今現在大変大きな変革を感じている。一体それは何か,と言うと,言うところの「ホテルヘルス」「マンションヘルス」の登場とその勢力拡大である。これについて他業種の動向を含めて,考察してみたいと思う。

1 風俗業界の雇用関係の現状
 現下の未曾有の不景気は,風俗業界にも大変な影響をもたらしている。これは風俗業界において,実は人材の確保を容易にし,それがために人件費を抑えることが可能で,そして料金の低下に直結している,と言うことを見逃してはいけない。
 最近の驚くべきサービス料金の低下は皆さんも肌で感じているところであろうと思う。デフレーションの進行により,雇用関係が逼迫し,労働力の需給関係が完全に崩れ,失業率もかなりの数字を記録してる。実はこの失業率,諸外国と我が国では統計の集計方法にかなりの違いがあり,諸外国の算定方法で失業率を弾き出すと10%台に跳ね上がると仄聞している。日本では週に数時間労働しただけで失業者にカウントされないそうだ。このような状況の中,一般企業の労働者の給与が削減されるのは自然な道理であり,それを拒絶する者は,より安い労働力にスイッチすればいい,実に安易な風潮がまかり通っている。いわゆるリストラクチャー。本来は再構築と言う意味だが,我が国では単に「首切り」の意味に用いられており,資本家もリストラ=首切りと思っているようだ。それにより,残った者は当然に給与がカットされ,去ったものは再就職もおぼつかない,当然家計は圧迫され,配偶者たる妻も働きに出なければならない,そして現下の厳しい雇用情勢では有効に労働力を換価出来るのは風俗業界,と言う事になる。これが人妻系風俗の台頭の一因である事は論を待たないところだ。
 さらに,若年層の雇用情勢も,大卒でさえ厳しい状況では流れてくるのは結局は風俗業界と言うことになる。
 こうして,風俗業界も雇用の需給関係が供給が需要を上回り,安価に女の子を集める事が可能とうなっている,これが現状であるのは火を見るより明らかである。

2 風俗業界の現状
 平成10年に風適法が改正されて,名実ともに適法な営業として認められたのは「ファッションヘルス」「ソープランド」及びこれに準ずる店舗型性風俗特殊営業の業態である。「ピンクサロン」は風適法の風俗営業として届け出ているものが多いと思われるが,「エステ(ティックサロン)」は風適法では本来的に「ファッションヘルス」と看做されている。
 昨今,エステの台頭はかなりの勢いで来たが,私が危惧したとおり,最近では最大の弱点を当局に突かれ,かなりの勢いで摘発を受けているのが現状のようだ。法律的に見てエステはあまりに違法性が高い,と言わざるおえない。特に外国人を従業者として使用しているのが致命的な点となってきている。福岡の親子殺害のような凄惨な犯罪や,警察官にさえ向って行く外国人強窃盗団,今後外国人の出入国関係は強化されこそすれ,手綱が緩められるのは西欧・ASEAN諸国の観光目的の入国者くらいであろう。
 数字と言うものは魔力である,町工場で十数年も一所懸命働いてきた外国人も覚せい剤を売り捌く不良外国人も法律上は同じ不法滞在でどちらを摘発しても1人は1人なのだ。不法滞在外国人を摘発する実績を上げるためにも,今後もエステ等の摘発は続くものと考えられる。今後はエステはその数を漸減せざるおえないのではないか,と見ている。
 では店舗型はどうかと言えばあまり明るい材料があるとも思えない。国内のほとんどの地域が禁止区域になっているようで(これは条例で指定されている)。歌舞伎町が禁止区域と誰が思ったか?既設の店舗については既得権で営業できるが,合法的な新規の出店はほとんど絶望的な状況である。
 そこで問題となってくるのが,前出の「ホテヘル」「マンヘル」なのだ。

3 「ホテルヘルス」「マンションヘルス」の風適法上の位置付け
 これらは実は「無店舗型性風俗特殊営業」に分類されるものである。法律上は,いわゆる「デリヘル」と同じ,と言うことだ。
 無店舗型は風適法上,客から如何なる方法で注文を受けても制限(届出)の対象とされ,事務所の設置の有無は問わない,となっている。これは全ての業者に届出をさせるために設けられたと思われる規定で,このために逆に合法的に出店を容易にしてしまったと言う皮肉な結果になっている。
 実は無店舗型は区域の制限が全くない(広告については制限を受ける)。そして事務所の設置はしなくても良い,逆に言えば設置しても問題ない,と言うことだ。このため,事務所と称してお店の受付を何処にでも設ける事が可能となっている。これの意味するところは大変重要である。
 そして派遣する先は次の通りなので,精読してみた頂きたい。

人の住居(人が居住して日常生活に用いている家屋等の場所をいい、その居住は永続的であることを要せず、一時的でもよい。)又は人の宿泊の用に供する施設(人の宿泊又は休憩の用に供することができる家屋その他の建築物をいう。ラブホテル、モーテル、レンタルルーム等店舗型性風俗特殊営業として法の規制の対象となる営業がこれに当たることはもちろんであるが、一般のホテル、旅館等であってもこれに当たる。)

派遣可能な場所をことごとくあげている訳だが,これまた制限がないのと同義である。ここで最も注意しなければならないのは,「一般のホテル、旅館等であってもこれに当たる」と言う事だ。いわゆるラブホテルは風俗営業として出店場所に制限があるが,一般のホテル等は旅館業法の制限を受けるのみである。これも業者に足かせとするための規定が逆に合法性を高めると言う法律起案者の意図とは正に正反対の現象が起きているわけだ。

整理すると
・事務所の設置場所の制限はない
・派遣先の制限はない
つまり,どこでも営業できる,と言う事。例えば,ある業者が旅館を経営していたとする。その業者が無店舗型性風俗特殊営業も別会社で立ち上げ(同じ法人格でも構わないが),旅館の隣に事務所を構える。そして客は事務所で受けて隣のホテルに派遣する。この一連の作業が地域的に全く制約を受けることなく,何処でも任意の場所で行うことが出来るのだ。そして,今現在あるホテヘル等は正にこの規定,法律上のバグを活用して営業しているのである。

4 「ホテルヘルス」「マンションヘルス」の今後
 間違いなく,今後爆発的な勢いで増えていく。単に増えるのではない。爆発的な勢いで,だ。地域的制約がないのがどれほど魅力的かは論を待たないところだ。デリヘルはこれで壊滅的打撃を受けることになる,と言うか,ホテヘルに転向するか,廃業かその何れかを選択せざるおえない時期が必ず来ると思われる。
 ホテヘルはホテル側も確実な集客,それもホテルの稼動が最も低い昼間でさえも短時間に回転する,商業的に大変魅力的である。当然そこにでは安価に部屋を提供するという商取引も生まれてくるであろう。ホテル代が安価に出来れば,これはデリヘルでは到底かなわないホテル代込みの料金設定を行うことが出来る。また,ホテヘル側から見ても,客室設備を整える必要がない,と言うとてつもないメリットを包含しており,店舗型よりも遥かに少額の資金で営業出来る。
 これだけのメリットがあり,完全に合法的な営業ならば何も危険を冒して他業種に手を出すメリットはない,と断言しても良いであろう。
 これで明らかな通り,今後の新規出店はホテヘルがその主力を占めるであろう。

5 「ホテルヘルス」「マンションヘルス」の問題点
 最大の問題は「本番行為」の有無である。仮に本番行為が店ぐるみと認定されれば,これは売防法上の「管理売春行為」にあたり,ホテヘルが摘発を受けるのは当然の事であるが,ホテル側も「場所の提供」と言うことでかなり重い刑事責任(法定刑)を問われることになる。
 今現在,最も懸念され,今後いずれは摘発を受けるホテルが出てくるのではないかと,今から危惧している。

6 まとめ
 ホテヘルは一昨年の終わり頃から徐々に増え始め,当初は関西圏が先行していたのではないかと記憶している。関東圏では五反田あたりが最も早く私は認知した。その後その数は徐々に増えていき,私自身当初は気にしていなかったものの,風適法を精読すると,なるほどそういう事か,と納得し,これは今後相当な勢いで伸びて行くであろうという感触を得た次第である。

 日本ピンサロ研究会 会長 KEN (H16.01.09)

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