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研究ノート「性感染症の臨床例〜尿道炎〜」

by 伝衛門氏


《序》
 お世話になっております。伝衛門です。
 今まで健康に恵まれて育った身としては、病気というのは自分には関係のないもの、“自分だけは大丈夫”といった無根拠な自信を持ち、健康に生きていられる事への感謝の気持ちを忘れてしまいがちです。私もかつてそうでしたが、病気のリスクが高いと分かっていて,なお,風俗遊びなど嗜むようになると、そうも言っていられません。本人及びセックスパートナーの生活を脅かしかねない病気。それらについての正しい知識は我々が持ち合わせておくべき“基礎教養”であり、適切な検査と正しい予防に努める事は、我々の“義務”であります。
 今回は、私にこのような意識変革をもたらした経験、すなわち「性感染症の臨床例」を投稿させて頂きます。

 これまでは幸運にもあちこちに潜む性感染症の剣林弾雨をかい潜って来れましたが、今回初めての被弾となりました。症状の発生から治療まで、備忘録的に時系列に述べていくので、やや長文になります。《序》《感染》《潜伏期間》《発病》《治療》《まとめ》《後述》という構成です。必要最低限の情報だけ欲しい方は《まとめ》をお読みください。

《感染》
 2009年秋某日、某風俗店へ。人気嬢の丁寧な接客・濃厚なサービスに満足して店を出る(特定されないよう、お店に関わる情報は伏せさせて頂きます)。そもそも本稿の目的は風俗愛好家の皆さまに性感染症の臨床例を紹介することです。感染のリスクがこのお店だけではなくそこかしこに溢れている事を考えると、お店・嬢を特定する事は無意味です。)

《潜伏期間》
 自覚する限りでは2〜3日。特に異変もなく、性欲発散のソロプレイに勤しむ。従来通り一日一回のペース。

《発病》
・4日目
 排尿時に陰茎内部に異物感を覚えるも、排尿・射精に困難はなし。ソロプレイに勤しむ。

・5日目
 排尿時の異物感が痛みとして自覚される。まさかと思いながらのソロプレイでは、射精時にはっきりとした痛み。
 それから排尿時の痛みが増す。残尿感がある時も痛む。ネットで調べて尿道炎を疑いはじめる。

・6日目
 排尿時はやはり痛い。朝勃ち時には痛みがなかったので、勃起するのに障害はないらしい。かと言って射精出来ないとか何だこのナマ殺しプレイは。
 私の場合は尿の出はじめに、尿道の内部に石が引っ掛かっているような、刺すような鋭い痛みでした。自分の観察では膿や分泌物はなく、尿も普段と変わりはない。
 一日一回のソロプレイを自粛。病院へ行く事を決心する。

・7日目
 やはり排尿時は痛い。多忙につき病院へは行けず。
 ソロプレイ自粛。そろそろ溜まってきてネットでエロ画像・動画探索を始める。

・8日目
 やはり痛い。私の性器はもはや痛みを学習したのか、朝勃ちもしなくなった。しかし引き続きエロ画像・動画を探索する。性欲は国民の不断の努力によってこれを保持しなければならない。
 家から二駅の町医者的な病院の泌尿器科へ。男性医師に症状を訴える。風俗に行ったか聞かれ、イエスと答えると「もらっちゃったかなー」との事。特に他の科に比べて雰囲気が違うとか、医師の態度が違うという事はなく、風邪で町医者の内科にかかったのと同じような感じです。
 パンツを下ろして横になって診察。医師は手袋を嵌めたものの、二十数年ぶりに男性に性器を触られるという経験をする。
 綿棒を入れられるのか?と一瞬身構えたが、脳筋パープル氏の研究ノートにもあった通り、性器からの分泌物を取られるだけであった。その後採尿を済ませる。
医「もらっちゃったね。尿道炎で間違いないだろうから、お薬出しておきます。他に誰かに移してないよね?」
私「はい、大丈夫です。」
 そうして医者の言うには、
・早ければ一週間、遅くて二週間程度で治る。
・次回来院した時には菌の種類がはっきりする。菌の種類によってはその時薬を変える事になるかも。
・治るまでSEXすんな。
・酒飲むな。

 ちょうど次の週に飲み会が入っていたので、飲み仲間にどうごまかそうか考えつつ、薬局でキレイなおねいさんに薬をもらってふらふらと帰宅。
 あのおねいさんも、処方した薬から私の症状はお見通しなのか?それはそれで恥ずかしいような嬉しいような。

《治療》
・9日目〜11日目(服薬2〜4日目)
 薬の名称は「オーグメンチン250」。一日三回食後に内服。薬の粒が大きくやや飲みにくい。
 排尿時の痛み、残尿感がある時の痛みは変わらず。薬を飲んでいるだけ気が楽になり、トイレに向かう時の憂鬱さは軽減されたがやはり痛い。
 引き続きソロプレイ自粛。私の性生活において、射精しない期間が最長記録を更新する(これまでの最長は5日)。痛くなると分かっているせいか意外にムラムラしないものだ。

・12日目〜15日目(服薬5〜7日目)
 ようやく排尿時の痛みが和らいでくる。朝一番・二番の尿はまだ痛いが、朝、昼、夕と薬を飲むと夕方には痛みが薄れていく。
 痛みが薄れるとムラムラしてくるが、男は我慢だ。

・16日目(服薬8日目)
 痛みがほぼ消える。朝一番から痛くない。

・17日目(服薬9日目)
 再び病院へ。今回の検査は性器から分泌液を採取するだけ。
 医師によると、淋病でもクラミジアでもない「非淋菌性尿道炎」で、最近とくに増えてきている性病だ、という事でした。
 症状はだいぶ改善され痛みもなくなった事を告げると、
医「こういう病気は移す可能性があるから、100%治しておきましょう」
という事でその後一週間分の薬を処方され、ふらふらと帰宅。
 ようやく痛みが消えたのが嬉しく、十一日ぶりにソロプレイに興じる。
 ちなみに、こんなに射精しなかったのは初めてなので楽しみにしていたが、快感・精液の量ともに大して変わらず、三日くらい我慢した時と同じだった。てやんでぃ。

・18日目〜(服薬10日目〜)
 痛みが消える。いつも通りの性生活が送れる事が喜ばしい。引き続き一日三回服薬を一週間ほど続けて完治。

 完治後、再び数日溜め込んでソフトサービスのお店へ弔い合戦を仕掛けに行き、久々のプレイに満足したのは秘密です。

《まとめ》
・病名…非淋菌性尿道炎
・症状…排尿時、射精時、残尿感を感じる時、尿道に小石が引っ掛かっているような鋭い痛み。
・尿の変化や膿は発見できず。
・潜伏期間2〜3日。
・発症して5日後に病院へ。治療を約二週間。痛みも約二週間続いた。
・痛みがある時はとてもじゃないが射精出来ない。
・病院は「内科・泌尿器科」
・治療は一日三回食後に服薬。
・診察と治療は無痛。
・出費は完治まで5k前後。

《後述》
 私のレポートをご覧になった事のある有り難い方は覚えていらっしゃるかもしれませんが、私の風俗遊びのテーマは「限られたお金をいかに有効活用するか」です。今回は風俗遊びではなく、風俗遊びによって受けた病気の治療ですが、風俗遊びに起因する出費がありました。
 この経験をただ自分だけの教訓とするではなく、投稿させて頂く事で少しでも多くの方に参考にして頂ければ、それも今回の出費を無駄にせず、有効活用する事ではないかと思い投稿させていただきました。

 初めての性感染症という事で、初期症状を「気のせいか?」と思ってしまい、すぐに診察に行きませんでした。この“初動の遅れ”は、私のリスク管理という意識の甘さが招いたものであり、深く反省しなければなりません。

 もう一度繰り返します。性感染症についての正しい知識は、私たちが身につけておくべき“基礎教養”です。素股やオーラルセックスで移ることはない等といった俗説に惑わされてはいけません。そして適切な検査・正しい予防を行う事は、大人が果たすべき“義務”です。
 我々は最新かつ正確な情報収集に勤しみ、検査・予防に努めなければなりません。そのことを強く感じました。性風俗店は18歳未満利用禁止ですが、18歳以上の大人は妊娠・病気などのリスク管理の能力があると社会的に見なされているわけですから。

 風俗を愛好するすべての皆さまのご健康と充実したセックスライフをお祈りし、本稿の結びとさせて頂きます。

 (H21.12.16)

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